いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

寒月やひとり上れる坂長き(あ)

♫毎日毎日 僕らは鉄板の 上で焼かれてやになっちゃうよ♫は、子門真人の「およげ!たいやきくん」。

夕方打ち合わせ終了後に、これを2年生の担任の先生が歌っていた。毎日毎日いろんなことが起きて「やになっちゃう」気持ちをストレートに歌ったか。

その気持ち、とてもよく判ります。中学校の担任の先生は本当に大変です。毎日接していてそう思います。今日の打ち合わせの最後に校長先生が、日頃からアンテナを高くして、どんな些細なことでも見逃さず聞き逃さず、それを全職員で共有するようにと言われたけど、それがいかに大変かということは、担任の先生が身をもって感じているところだ。

例えば、定期的に行われる「生活アンケート」に死をほのめかす記述があった場合、何よりも最優先でそれに対応せよ、という。それは至極当然のことではあるけれど、その一件を抱えるだけで仕事量は膨大に膨れ上がる。一瞬たりとも気を抜けない日々が続き、担任の先生はどんどん疲弊していく。部活の指導どころではなくなる。毎日の授業準備も朝早く出勤してやるか、家に持ち帰ってやるかになる。見ていると、本当に倒れる一歩手前のところでなんとか踏ん張っているという印象だ。

そういった多忙な担任の先生方の手助けをするために私に声がかかったのだろうが、その私がなんの手助けも出来ないでいる。明日の授業の準備をしなくてはとか、来週の期末テストの問題を作らなくてはとか、自分のことで精一杯なのだ。励ましの言葉をかけてやるだけの余裕がない。まったく、役立たずである。

私が若い頃は、先輩に声をかけてもらって、仕事の帰りに一杯飲み屋で愚痴を聞いてもらったりしたが、今の若い人にはそれがない。みんなどこでウサを晴らしているのだろう。家に帰り、一人夜な夜な「およげ!たいやきくん」を歌っているのだろうか。

 

【今日の一枚】居待月。

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湯屋の帰りに地区公民館の横から撮る。今日は旧暦10月18日で、新月から18日目に出る月は居待月。居待月は、立って待つには長すぎるから座って出を待つ月の意で、昨日が立待月で明日は寝待月(臥待月)。昔の人がつけてくれたそんな風雅な名で呼びたい月の輝きである。

 

【書】「美」ビ・うつくしい・よい・ほめる(No.299)

▼甲骨文

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▼金文

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象形。羊の全形。羊(よう)は羊の上半身を前から見た形であるが、羊の後ろ足まで加えて上から見た形が美である。美の下部の大は、小羊が生まれ落ちる形である〓1(たつ=〓2(たつ)のもとの形)の字の大と同じく、牝羊(めひつじ)の腰の形であるから、羊の角から後ろ足までの全体を写した形が美である。成熟した羊の美しさを美といい、のちすべて「うつくしい」の意味に用いる。<『常用字解』より>

〓1(『超漢字』画像)↓

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〓2(『超漢字』画像)↓

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【温泉】一二三荘。

親方さんと一緒になる。

「今日の月もまたきれいですね」と脱衣しながら声をかけると、親方さんは「そうですねえ」とだけ答える。たったそれだけの短いやり取りだけど、どこかほっこりする。

 

【タイムラプス】11月14日(木)5:22〜7:23の韮山方面の雨空。30秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2638684356189425?d=n&sfns=mo