いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

終戦日八年後の生今を継ぐ(あ)

今日は終戦の日で、伊豆でも正午に防災無線で1分間黙祷のサイレンが鳴り渡った。

愛読の「たて書きコラム」も、40本の地方紙コラムのうち5本を除いて残りすべてが終戦を扱っていた。それぞれ独自の視点で終戦を語って興味深く読んだが、中でも佐賀新聞「有明抄」のコラムが印象深かった。私は、読んで印象深かったコラムは「リマインダー」に日付とタイトルをつけて残すことにしている。それで年々増す記憶の衰えをカバーしている。

「夕焼小焼で日が暮れない/山のお寺の鐘鳴らない/戦争なかなか終わらない/烏もおうちへ帰れない」。これは童謡「夕焼小焼」の替え歌である。この替え歌を紹介し、「替え歌に託すしか語るすべがない時代でもあった」とコラム子は当時を振り返る。

私は幸いにして終戦の8年後に生まれた。いわゆる「戦争を知らない子供たち」の一人である。しかし、終戦8年後ということは、8年前まで戦争があったということでもある。8年という歳月をどう捉えればいいだろう。

今から8年前というと、あの東日本大震災があった年である。ついこの間の出来事のような錯覚を覚えるが、あれからすでに8年が過ぎている。

私をこの世に授けてくれた父母も8年前の終戦をそう捉えていたのではないだろうか。戦争は終わった、これからは新しい時代がくる。どんな時代になろうとも、子どもたちを路頭に迷わすことだけはしたくない、そのためにはどんなことをしても生き抜く、戦場に散った友の御霊のためにもそうしなくてはいけない、社会みんなで助け合っていかなければいけない、そう誓ったのではなかったか。

私は戦争を知らない。だから、あのとき何が起こったかは、編集済みの書物や映像でしか知らない。だけど、戦争に駆り出された父、銃後を守った母の子であることは確かである。そして、私たち子どもを懸命に育ててくれた恩を胸に、戦争を語ることのほとんどなかった父母の、それが逆に「今を生きよ」と語っているような、そんな眼差しを思い浮かべながら、これからの生を歩んでいこうと思う。

 

【今日の一枚】フル稼働のシーリングファン。

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このところの蒸し暑さ対策に、24時間シーリングファンを回し続けている。効果のほどは判らないが、羽がぐるぐる回っているだけで、幾分涼やかな気分になる。音は全くしないから24時間回しっぱなしでも全然気にならない。

日中は窓を全開にして風を通すからいいが、夜はさすがにセキュリティ上全開とはいかない。で、人が侵入できない階下の面格子の小窓だけ全開にする。梯子がなければ上れない二階の窓も全開にする。そうしてシーリングファンを回して寝る。これだけで十分涼しい。

シーリングファンは前のオーナーが置いていったのをそのまま使っている。真下に囲炉裏を設置するときに自在鉤の吊るし場所をもう少し中央に寄せようと、ドライバーでシーリングファンを分解したことがある。それで、結局は移動させられないことが判って、外したネジを閉め直そうとしたのだったが、その折にネジをファンを回す付け根の輪っかにぽろっと落としてしまった。ネジはたぶん今もその中に入っていると思うが、そのため、ネジ止めの一箇所にネジがはまっていない状況になっている。ファンが元気に回っているからまあいいか、てなもんで、そのまま放ったらかしにしています。動かなくなるまで使い切るつもりです。

 

【書】「新」シン・あたらしい・あらた・にい(No.214)

▼甲骨文

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▼金文

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辛と木と斤(きん)とを組み合わせた形。辛は把手(とって)のついた大きな針。位牌(いはい)を作る木を選ぶとき、この針を投げて選び、針の当たった木を斧(おの)で切ることを新という。神意によって選ばれた木を新しく切り出すことで、「あたらしい、はじめ」の意味となる。この神意による木の選定方法は、重要な建物の建設現場を決めるとき、神聖な矢を放ってその到達地点を建設場所とするのに似ている。切り出した新しい木で位牌を作り、その位牌を見て拝む形は親で、祖先を祭る廟(みたまや)の中に新しく祭られる人であり、おやの意味となる。位牌を作った残りの木は薪(たきぎ)として火祭りのときに使われた。国語の「あたらしい」は「あらたしい」の誤りで、「あらたしい」は「あらた(初めて生まれ出ること)」を形容詞とした語である。<『常用字解』より>

甲骨文の左部分は、どうしても一昨日撃退したアシナガバチの姿に見えて仕方がない。このタイミングでこの字形に出くわすとはね。なんだか呪われているみたい。

一方、金文はいたって穏やか。滲み度合いを「Wet」で書いた効果である。

それにしても今の子は、「あらたしい」が正しいのに、それは間違いで、正しくは「あたらしい」だと信じて疑わない。「新しい」は、今やすっかり定着してしまっているから、今更元に戻せという気はないが、「装いも新たにオープンした」と言うでしょ、と教える側に一言添えてもらえたらありがたい。

 

【絵日記】山科けいすけ(No.92)

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「塗りつぶし」ツールがまだうまく使えておらず、頭髪のベタ塗りにはっきりとムラが見える。白い部分を残さず、すっかり塗りつぶしてしまうこともやれなくはなかったが、今回はあえて残すことにした。

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】8月15日(木)7:17〜8:56の韮山方面の雨空。24秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2457993457591850?s=100001436582002&sfns=mo