いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

食器棚の戸

今日は朝から晩まで小止みなく雨が降り続いた。しとしと、何時間にもわたって降り続ける雨を地雨という。特に春先に降る地雨を、春雨、春霖ともいうと辞書(大辞泉)にある。因みに雨の名称はどれほどあるか数えてみた。そうしたら、なんと61(同)もある。その中には、悪天とか、嵐とかも含まれているから、雨の振り方そのものに限定すればもう少し数が減るのだろうが、それにしても、よくまあこれだけの呼び名をつけたものだ。昔の人は偉いねえ。というか、ちょっとした雨の降り加減を敏感に捉えていたということなんだね。狐の嫁入りとか、卯の花腐しとか、生活に雨を丸ごと受け入れて楽しんでいるかのような呼称だ。遣らずの雨なんて、艶っぽいドラマを感じさせますな。月様、雨が。春雨じゃ、濡れて参ろう。これは、新国劇の「月形半平太」の名セリフ。こういうしっとりした場面にはどうしたって「春雨」でなくてはいけない。小雨じゃ、では緊まらない。

春雨が一向に止む気配がないので、先に拵えた食器棚の覆いを取り払って観音開きのガラス戸を宛がってみた。ガラス戸といっても枠だけだけど。材料は、元々そのために買っておいた1x4材を使う。ここずっと、古着をカーテンに見立てて目隠しにしていたが、どうも使い勝手が悪かった。材料を買っておきながらガラス戸を作るのをためらっていたのは、ガラス店でガラスを買うと割高になるというのが頭にあったから。ガラスはホームセンターでは扱っていない。ガラスを切るカッターは置いているのに、ガラスは置いていない。もし置いてあったとしてもバイクでは運べない。ならば、ガラスの代わりになる素材を使えばいいと思って探していたところ、先日、スーパーの台所用品コーナーでテーブルに敷く透明のビニールシートが目に止まった。紐で結えられた訳あり商品で88円。これでいいやと買ってきて家で広げてみたら畳一畳分ある。幅も長さも申し分ない。訳ありのワケとは、切り売りのロールの芯の紙が粘着していること。その程度なら全く問題なし。扱いも楽だし、第一、ガラスより安全でいいや。ややみすぼらしい感じは否めないが、なに、三島広小路駅の立ち飲み屋の風除けに採用されているくらいだ。立ち飲み屋の気分でいれば平気さ。12,623歩。春雨を小走りで入る立ち飲み屋(あ)
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