いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

紅梅や死に向き合ふ友の覚悟(あ)

晩酌を楽しんでいたら、茅ヶ崎に住む人から電話があった。私にそば打ちセットをくれた人である。

その人から電話があるときは、大抵「呑もうか」の誘いの電話が多いが、今回は違った。病院から電話をかけているという。

病院とは穏やかでない、何かあったのかと訊いたら、現在の症状を聞かせてくれた。聞くと症状はだいぶ悪化しているようだ。心なしか声にも張りがない。意識がしっかりしているうちにと思って連絡のつく人に電話をかけている、そう言っていた。

その人は2年前に癌ステージ4と診断され、以来闘病生活を送っていた。抗癌剤で髪の毛が抜け落ちても、少しなら呑めると言って茅ヶ崎で二回、小田原で一回呑んだ。

電話ではホスピスのことにも触れていた。在宅ホスピスを望んでいるが、スタッフに限りがあって希望が叶うかどうか判らないと言う。

その人は死期が近いことを感じているふうだった。確実に迫りくる終焉と真摯に向き合いながら、いよいよの日を迎えようとしている。それを聞く私は、その人に向けて何をどう励ませばいいのだろう。励ます言葉が見つからない。

それを察してかどうか、その人は私の近況に話を転じた。私は、フルタイムはしんどいけれど、しんどいなりに気を張って頑張っていると伝える。するとその人は、それは何より、体の自由が効くうちは体を動かした方がいいと逆に励ましてくれる。

他の誰でもない、余命幾許もないその人の言葉だから、私の心にずしりと重く響く。ありがとう、頑張ります、あなたも頑張ってくださいと言って電話を切ったが、はて、死期迫るその人に何を頑張れと言うのだろう。

 

【今日の一枚】中学校の紅梅。

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まだ一月だというのに、こんなに咲いている。「たて書きコラム」でも暖冬を取り上げるものが多く、中にはたんぽぽがもう咲いたというのもある。

雪が降らないから除雪作業が楽だと言う一方で、雪不足で各スキー場が困っているとも言う。ほんと、人間てえのは実にいい加減である。

 

【書】「与(與)」ヨ・あたえる・ともにする・あずかる(No.367)

▼甲骨文は無い。

▼金文

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会意。もとの字は與に作り、与と𦥑(きょく)と廾(きょう)とを組み合わせた形。与はおそらく象牙二本を組み合わせた形。𦥑と廾はともに左右の手を並べた形。象牙のような貴重な物を四本の手で捧(ささ)げて運ぶ形が與で、共同で運ぶことから「ともにする、なかま」の意味となり、運んで他に移すので「あたえる」の意味となる。(後略)<『常用字解』より>

【温泉】一二三荘。

久々に枝雀氏と一緒になる。いつもは枝雀氏が5時前後、私が6時前後で、なかなか一緒になることはなかったが、今日は枝雀氏が遅め、私が早めの5時半で一緒になった。たいして長いご無沙汰でもなかったが、なんだか懐かしい顔に会えてほっこりした。

 

【タイムラプス】撮影の途中で雨が降ってきたので、カメラを軒下に移した。それで今日のタイムラプスはゆっくり動画2本。

①1月23日(木)5:56〜6:47の伊豆長岡の空。25秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2791904267534099/?d=n

②1月23日(木)6:47〜7:15の韮山方面の雨空。28秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2791907927533733/?d=n