いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

颱風を迎ふ静かに老夫婦(あ)

カミさんが金曜の夜から伊豆に来ている。予定では小田原の孫を連れて来ることになっていたが、台風接近のため取りやめた。
今日は朝からテレビでずっと台風の情報を流していた。屋根瓦が飛んだ家が何度も映され、それについてコメントするおじさんも何度も映った。
今回の台風24号は非常に強い勢力を保ちながら、進路を北東に定めて伊豆に向かってきた。昨日のうちに一応台風の備えはしたつもりだが、心では来るなよそれろよと祈っていた。
迎え撃つぼろ家は築40年。果たして風速45mの暴風に無事でいられるか、それが最大の心配ごとだった。
テレビでは、古い建物は暴風で倒壊する恐れがあると脅す。そんなこと言われても、こちらはなすすべがない。プランターが飛ばされないように風の当たらないところに移したり、物置の戸を持っていかれないように釘を打ち付けるのがせいぜいだ。家ごとやられたらどうしようもない。
日中は雨が降ったり止んだりで、時折青空も見えた。しかし、テレビでは鹿児島の様子、四万十の様子が映し出され、台風はじわりじわり伊豆へ近づいてきているのが判る。
早めに湯に浸かって、晩酌しながら「西郷どん」を見ようとしたら放映中止と言いやがる。そのまま台風情報を続けますと言うからそのまま見ていたら、午後8時半に「和歌山田辺付近に上陸」したと出た。
上陸して少しは勢力が衰えるのを期待したが甘かった。衰えないまま暴風大雨を引き連れて伊豆に来るぞ来るぞ、もっとも近づくのは夜中の11時半だってよ、どうするどうするとおろおろするが、こうなりゃもう腹をくくるしかない。心配したってどうにもなるものでもない。なるようにしかならん。と、布団を敷いて寝ることにした。
寝れば大概翌朝4時まで目が覚めない私だが、さすがに今日は外で暴れまくる暴風に途中で叩き起こされた。テレビを点けると時刻はは0時を過ぎたところ。テロップに「台風24号県内最接近厳重警戒を」と出ている。ええっ? まだ来てなかったの? これからかよ。
閉めた雨戸がガタピシやかましく、半端空間に張った波板屋根がバッタンバッタン風にあおられる音で寝られない。家も小さな地震が連続しているように揺れる。荒れ狂う海に投げ出された船の底で嵐が過ぎ去るまでじっと耐えているような感じだ。
結局、そうして朝まで寝られず起きていた。台風は過ぎ去ったはずだが、風は依然として強く吹いている。


【写真】台風を待つ半端空間。

f:id:jijiro:20181001074228j:image
積んである薪は一昨年、韮山の木材店から1パレット(1㎥)3,000円で購入したもの。この薪はカミさんの車で何往復かして運んだ。後部座席を倒しブルーシートを敷いて汚さないようにしたが、どうしたって木屑がシートの隙間に挟まって、以来カミさんは薪を運ぶのを嫌がるようになった。それでやや割高だけど、今年は薪を運んでくれるという修善寺の業者にお願いした。
台風に備えて高く積んであった薪を低め、上から園芸用網をかぶせて飛ばされないように重しを載っけた。その作業をしているときは蜘蛛はいなかったが、いつの間にかどこからかやって来て巣を張っていた。蜘蛛も台風に備え、こっちに避難して来たらしい。


【タイムラプス】9月30日(日)5:26〜7:39の韮山方面の雨空。33秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10217529145362692/