いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

久々の孫

昼前、小田原から孫がやって来た。このところ土日となると雪に降られ、車での移動がかなわなかったこともあって、孫と会うのは久々である。手土産に折り紙を持ってきてくれた。「じぃじばぁばおはなをつくりました。うけとってください。」とメモ書きが添えてある。アニメキャラクターのスティッチをあしらった折り紙で花の形が作られ、花弁になぞらえて折り返された紙の裏に犬の絵が収まっている。足がなぜか5本あるところが、ほのぼのとした感じでなかなか良い。大人は絶対にこういう絵は描けない。どうして5本なの、よく見なさい、犬の足は4本に決まっているでしょ、と言っても詮無いこと。おさな児には、そう思えたのです。

私の生家はリンゴ畑を持っていた。確か私が小学生の頃だったと思う。何年生だったかは覚えていないが、リンゴ畑で袋掛けか何かをした帰りに、道の叢に足の生えた蛇を見た。自分でも、まさかそんなことあるもんかと信じられなかったが、確かに足の生えた蛇だった。じっと見たわけではない。見たのはほんの一瞬のことだ。しかし、誰彼に言っても、嘘に決まっていると取り合ってくれないと思ったから、そのことは誰にも言ったことがない。それでも、あのとき見た蛇には確かに足が生えていたと今でも信じている。この世に存在しない幻だったのかもしれないが、見たという記憶は心に描かれた絵として忘れ得ないのである。だから、犬に足が5本生えていても、心に描かれた絵としては間違いではないのだ。
午後、孫を連れて散歩に出かける。道の雪はだいぶ解けたが、それでも黒ずんだ雪塊がそこかしこに残っている。いつも行く小学校のブランコは、真下の窪みに雪解け水が溜まっていて使えない。そこで、300mほど歩いた先の公園に場所を変えることにした。公園へ行く途中、小学校のプール横に残っていた雪の上で、下の孫娘がフィギアスケートごっこを始めた。本人はすっかり浅田真央気取りである。一回転半ジャンプに成功しましたぁ、と実況中継を加えたら、いよいよその気になって回転ジャンプを繰り返す。おっと、ジャンプ失敗です、転倒しました、と実況したら、その場に尻餅をつく仕草。いけね、ちょっと、ごっこをしすぎた。尻を濡らしてしまった。3,336歩。雪解けの雪踏み夢の初舞台(あ)
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