手水鉢覗きさつきの咲き初むる（あ）

奴らがとうとう我が家を探し当てた。
テレビでNHK杯囲碁トーナメント戦を見ながら碁盤に石を並べていたら、庭からにこやかに手を振る野球帽の少年がいる。川奈のおばあちゃんのところへ行っているはずの子である。うわっ、本当に来やがった。
川奈へはGWの前半に行って来たという。それで今日は仲よしの3年生と遊ぶ約束になっていた。その遊びのメインが私の家を突き止めることだったというわけだ。
すっかり油断していた。昨日まで顔を出さなかったから、このGWは動きがないのかなと思っていた。それが最終日に来やがったよ。
家に招き入れて、湯を沸かし、来たら出そうと思って買っておいたスティックのインスタントコーヒーを二人に出す。飲めと勧めたが熱くて飲めないらしい。それで少し冷めるまで家の中をぐるり案内しようとしたら、奴ら、勝手にトイレのドアを開け、洗濯物を干したままの洋間に入り、風呂場を覗いて「（お湯注ぎ出口の）あの岩はなんだ」と言う。なんだか売り物件の家を内覧に来た人みたいに、当然見る権利があるといったふうに無遠慮にあちこち覗き込む。階段を見て、へええ2階があるんだと言うから、「そりゃ2階くらいあるだろう別に珍しくもなかろう」と言いながら2階に案内する。デッキには布団を干してあり、ハンモックを吊るしてある。GW中の伊豆はどこもかしこも混雑すると読んで出かけるのをやめ、ハンモックで読書でもしようと思っていた今日だった。
1時間ほど奴らに付き合って、庭の甘夏をもいで2個ずつ渡し、「これから湯屋へ行くからお前らもう帰れ」と一緒に家を出る。
それにしても、よく探し当てたな。きっと来ると思っていたが、本当に来るとはな。帰り際、今度はあいつとこいつを連れてまた来るよと言っていたので、もう来なくていいからと言っておいた。でも、夏休みあたりにまた来そうだな。いや、きっと来る。

【写真】庭のサツキ。

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玄関脇のサツキが咲き始めた。例によって近所の庭のサツキは今を盛りと咲き誇っているが、うちのは常に遅れて咲き出す。ツツジが終わって寂しいと思っているところで咲いてくれる。そして、サツキが終われば今度は紫陽花。まるで花を咲かせる時期を分担しているかのように、阿吽の呼吸で花を咲き継いでいきます。一年中、花の途絶えることのない庭です。

【絵日記】長崎美柚（No.19）

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左側の襟の彩色が濃すぎた。
アプリ「Concepts5.0」は色が豊富なのだが、前に使った色をもう一度使いたいと思ったときに探すのが大変。flashを使っていたときはスポイトツールで同じ色を指定できて便利だったが、あれと同じ機能があれば随分助かるのにと思う。
でも、それって基本的機能だから探せばどこかにあるような気がするが、どこにあるのかまだ探せていない。マニュアル本も何もない手探り状態であれこれやっているけれど、へええ、こんなこともできるんだという発見がその都度あって、なかなかに楽しい。