いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

手袋の汚れる染みは凜として(あ)

【写真】校舎下の坂道。

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校舎へ通じる坂は二本ある。正門へ通じる坂と裏門へ通じる坂の二本。写真は裏門へ通じる方の坂。
正門側の坂の落ち葉は生徒のボランティア活動できれいに掃かれてあるが、裏門側のこちらはご覧の通りの手付かず状態。それで昨日の作業の時間から、ここの側溝の落ち葉をすくい集め、畑まで一輪車で運んで腐葉土を作ることになった。
リヤカーがあれば作業もだいぶはかどるのだが、なぜかこの学校にはリヤカーがない。6台の一輪車でここから畑まで2往復する。一輪車では底が浅くて大した量は積めないし、落ち葉はふわふわ軽いから、運ぶ途中でせっかくきれいに掃いた道にパラパラ撒き散らすことになって具合悪いことこの上ない。しかし、そこは子どもたちのやることだからと多少大目に見てもらっている。
畑の収穫がない冬場の作業はもっぱら畑の土作り。まだ耕したことのない地面を、ツルハシ、鍬、スコップで掘り起こして畑にし、同時に落ち葉をかき集めて腐葉土を作る。それで腐葉土ができたらそれを畑の土に混ぜる。
ありがたいことに、側溝にはすでに腐葉土化している落ち葉もある。それが正門側の坂と裏門側の坂が交差する側溝に流れ溜まった落ち葉で、これが水分を含んでいい按配なのだ。
それで昨日、そこに溜まったおいしい落ち葉をスコップですくおうと、かぶせてあったグレーチング(みぞぶた)を除けようとした。すると、脇からすっと手が伸びた。顔をあげると2年の子である。そこへもう一本の手が伸びてきた。3年の子である。(年寄りをいたわって?)二人してグレーチングを持ち上げようというのである。
グレーチングが除けられ、さて落ち葉をすくい上げようとスコップを構えたら、「先生、私がやります」と、さっきの3年の子が私からスコップを奪い取って、私の代わりに落ち葉をすくい出した。最初は調子よくスコップですくっていたが、そのうちすくえなくなった。ある程度まで深く掘るとスコップの柄が側溝の縁に当たってすくえないのである。それでその子はどうしたかというと、側溝にズボッと踏み降りて作業手袋の手で落ち葉を鷲掴み出したものだ。鼻をつくドブ臭さを物ともせず、手袋に染み込む湿りも厭わず、両手ですくっては一輪車に積み上げる。
なんという尊さだ。素晴らしいではないか。とかく嫌がられる汚れ作業を、何も言わず黙って行なう。3年間でここまで育つにはこれまでの担任の先生の辛抱強いご指導があったればこそと推察し、同時にその子の未来に幸あれと願わずにはいられなかった。

水墨画無人駅(No.113)。

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今回で水墨風景画の模写を終了。
今年1月30日から淡彩画の模写を始め、約半年かけて140枚描いた。水墨画は7月26日から今日まで113枚描いた。
でも、これで満足はしていない。淡彩画にしろ水墨画にしろ、絵のモチーフは無尽蔵にあるし、まだまだ学ばなければいけないことはたくさんある。

【温泉】あやめ湯。

【タイムラプス】12月7日(木)6:18〜7:41の伊豆長岡の空。20秒。

【歩数】6,057歩。