いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

新緑やせせらぎ秘湯人ひとり

今日は仕事が休み。シフト表では出勤になっていたが、同僚スタッフに、来週の27日(水)に休みたいので休みを今日と替えてくれないかと頼まれ、私が27日に出る替わりに今日が休みになった。
急遽休みになった今日をどう過ごそうか。そうだ、まずはミニ菜園の大根を引き抜いてトマトを植える準備をしなくっちゃ。それからそれから、今日20日はあやめ湯の定休日だから、久々に湯ヶ島の河鹿の湯へ行ってみようか。帰りに月ヶ瀬の湧き水「月のしずく」を汲んでこよう。残りがペットボトル3本分しかなくなったからな。
未だに余震が続く熊本の被災の様子を見ても分かるとおり、飲水の確保はとても大事だ。伊豆にも活断層があって、それがいつ暴れだすか分からない。いつそうなってもいいように、とりあえず飲水だけは常備しておきたい。20Lあれば、1日1L飲むとして20日は凌げる。40Lあれば近所に分け与えられる。私が家の下敷きになっていなければだけど…。
待てよ、水曜は確か河鹿の湯の定休日だったな。なんだ、ダメじゃん。いやいや、湯ヶ島にはもう一つ、世古の湯(瀬古の湯とも)というがある。ここは年中無休だったはず。これまで一度も行ったことがない共同浴場だけど、20日だし、水曜だし、行くなら今日しかない。ということで、前置きが長くなりましたが、今日は秘湯「世古の湯」のレポートです。
世古の湯は河鹿の湯よりさらに奥へ500mほど進んだところにある。目印は「湯ヶ島温泉」というバス停。ここが修善寺から来るバスの終点である。バス専用の駐車スペースの隣に3台分の専用駐車場がある。

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浴場へは狭い階段を降りて行く。途中に金網の柵があり、何だか「関係者以外立入禁止」の場所みたい。

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柵を通りぬけて階段を左へ折れ曲がった先に共同浴場の建物が見える。その昔、ここには建物はなく、それこそ天然の露天風呂だったという。井上靖『しろばんば』には、川遊びをして冷えた体を温泉で温めるシーンが出てくるが、たぶんここの湯のことではないかと今日行って確信した。

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入浴料は100円。無人野菜売り場に置いてあるような箱に入れる。もちろん無人。ちゃりんと音がしたから、硬貨は十数枚くらい底に溜まっていたのだろう。女湯の方から賑やかな話し声が聞こえていた。

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脱衣所はあやめ湯、河鹿の湯とほぼ同じくらいで、一二三荘よりちょっと広い。仕切りの棚だけあって籠も鏡もない。

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浴槽は2槽あって、向かって左が熱めの湯、右がぬるめの湯に分かれる。分かれるといっても真ん中の仕切りが縁より数センチ低くなっていて、熱い湯が隣へ流れて自然に温度が下がるだけのこと。

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源泉掛け流しだが、源泉の流れ出る管が下向きで、約1分おきに管の口からぼこぼこと源泉が出る仕組み。

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洗い場は一箇所。ところが蛇口をひねっても水もお湯も出ない。ひたすらケロリン桶で浴槽からお湯を汲んで体を洗い頭を洗うしかない。

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窓からは狩野川のせせらぎが聞こえ、目には青葉が飛び込んでくる。熱い湯の方にばかり浸かったが、熱いといってもあやめ湯に比べればはるかに温い。それでもじわっと汗ばんでくるところはやはり温泉の効用なのでしょう。入場料は100円だし、可能なら毎日でも入りたいと思わせる湯でした。

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帰りに、月ヶ瀬の湧き水に寄って20L汲んできた。世古の湯から月ヶ瀬まではバイクで約10分。これで一月半は持つ。
タイムラプスは、4月20日(水)5:21〜7:00の伊豆長岡の空。

1,689歩。