いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

寒鴉己が重さを持て余す

あやめ湯(18:06)3→5人。マイ桶氏と入れ違い。脱衣場のテレビでH2ロケット打ち上げの映像が流れていて、それを見ながらマイ桶氏、いやあ日本のロケットも大したもんだ、ではお休みなさいと、今日はやけにあっさりと帰っていった。

12,577歩。

写真は、柿の実をついばみに来たカラス。枝に止まってついばもうとするが、自身の体の重みで細い枝がゆさゆさ揺れて食いづらそう。それで実をくわえて二階デッキに飛び移ったんだな。デッキの手すりとベンチに食い散らかした跡があったぞ。あと、屋根にも。それと、熟れていない実には絶対手を、いやくちばしを出さない。ほんと、カラスって賢いねえ。でも、どうせなら吊るして甘くなった柿を狙えばいいのにと思うのだがそうしない。そこまでやったら人間に痛めつけられることを本能で知っているのだろう。

カラスで思い出した。家の茶の間に白黒テレビが届いた昭和30年代後半、NHKのバラエティ番組「ジェスチャー」が好きでよく見ていた。男性組と女性組に分かれ、何のジェスチャーかを当てるという番組で、司会は小川宏、男性組リーダーは柳家金語楼、女性組リーダーを水の江瀧子が務めていた。その水の江瀧子があるとき青森を訪れた。それで青森の感想を訊かれた彼女は「青森のカラスは顔が大きい」と言った、という。これは中学のときに社会の先生から聞いた。

何の話から水の江瀧子に飛んだのかすっかり忘れてしまったが、青森のカラスの顔が大きいという話だけは今でも鮮明に覚えている。授業の内容はきれいさっぱり忘れているのに、どうでもいいようなことはたった一回しか聞いてなくてもよく覚えているものです。先生、確かあのときこう言ったよね。教え子と呑んでそう言われても、どう言ったのかまるで思い出せない。えっ、そんなこと言ったっけ、となる。大概そんなもんです。

それでそのときは、当然ながら青森以外のカラスを見たことがないから、顔の大きさを比べようもなかったけれど、高校を卒業して上京し、東京のカラスを見ると、なるほど心持ち小顔に見える。さらに帰省した折にそれと意識して青森のカラスを見ると、やはり顔が大きい。顔が大きいというか体全体が大きい。ついばむ獲物もそれだけ青森の方が豊富にあるということなんだろうな。

では伊豆のカラスはどうか。これも青森のカラスに負けず劣らず大きいと思う。たぶん伊豆にも栄養価の高い獲物が豊富にあるのに違いない。もちろん澄んだ空気も。(あ)

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