いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

小春日やもそっと素直になれたなら

伊豆で孫の世話。前回は10月24日だったから約一カ月ぶり。休日を楽しく過ごせるお友達ができて、そろそろ孫の世話からも解放されるかと思っていたが、一カ月も間をおくと孫なりに伊豆が恋しくなるらしい。伊豆へ行きたいとママにせがむのだそうだ。

小田原には午前8時半までに来てと言われていたが、着いたのは9時近く。ママはすでに仕事に出かけた後で、孫二人はドラえもんのビデオを見ながら私とカミさんの到着を待っていた。ちょっとした留守番なら二人でしっかりできるようになったんだね。

9時半に孫の家を出発し、近所の駄菓子屋に寄る。一人200円までと決めて好きな駄菓子を買わせるが、下の孫娘はお金の計算がまだうまくできないで、あと何円(まで買える)? と訊いてくる。いや、お兄ちゃんだって怪しい。

考えてみれば、今の子どもたちってこういうお金の訓練をする場がほとんどない。まず駄菓子屋そのものがない。コンビニや100円ショップに駄菓子コーナーがあったりするが、そこで好きなお菓子をカゴに入れても支払いは親の財布で一括されるから訓練にならない。

一体どのタイミングで金銭感覚を身につけるんだろう。そう考えると、駄菓子屋は子どもを育てるのにとても大きな役割を果たしているような気がする。手持ちのお金で何をどれだけ買えるかをまず考える。予算オーバーしたら買う優先順位を決めて取捨選択をする。もうそれだけで結構頭の訓練になる。そしてお金を出すときに、優しいおばあさん(あるいは、おじいさん)が声をかけてくれる。それで地域とのコミュニケーションが図れる。高齢者施設にいやいや行かされてお遊戯を披露するよりよほど気が利いていると思うがどうだろう。

箱根峠でトイレ休憩したり、韮山のスーパーで買い物をしたりして、伊豆の家に着いたのが正午過ぎ。着いたら昨日来なかった三人の助っ人さんが来ていて、濡れ縁で昼の休憩を取っていた。瓦職人さんは来ていなかった。助っ人を三人寄越すと言ったのを、連れて来ると私が聞き違えていたようだ。

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助っ人三人は午後4時に帰って行った。昨日来られなかったのは、向かう途中でワイパーを動かすくらいの雨になったので引き返したのだという。(そんなに降ったかなあ)。助っ人さんはいずれも瓦職人さんとほぼ同年の方たちだった。田植えや稲刈りの助っ人のように、同業者同士互いに持ち回りで助け合っているのかもしれない。若者はいなかった。今どき瓦職人になろういう若者なんていないんだろうな。伝統を引き継ぐ若者がいないのでは、これからは瓦屋根の家が加速度的に減っていくに違いない。

写真は、菜園の大根に霧吹きで水遣りをしている孫。人(私)に向けないで野菜にやってちょうだいと言ったら素直に従った、ように見せかけて、実は霧吹きの水は洗剤を混ぜたものだった。言われたことに素直に従わないところが、まったく誰かさんそっくりなのである。(あ)

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1,574歩。