いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

孫との温泉は大失敗

朝、孫に散歩をせがまれる。伊豆のぼろ家の周辺の道は曲がり角が多く、その曲がり角に立つたびに、上の孫が棒切れを立て、歩く道を占う。棒切れの倒れた方の道を歩こうというわけだ。行く先は決まっている。5分ほど坂を下ったところにある小さな公園だ。そこにブランコがあって、ブランコの大好きな孫が伊豆に来たときには、雨でないかぎり必ずその公園へ行く。春にはこの散歩にタケノコ掘りが加わり、秋には栗拾いが加わる。行く先が決まっているから、棒切れの倒れる方向も決まっている。だいたい棒を立てた時点で、行きたい方向へ棒が傾いている。占いでも何でもない。「占いごっこ」である。でも、子どもにとって、この「ごっこ」が大事なんですね。自分でルールを考え、プレイヤーにルールを説明して同意を得る。そして、皆で楽しむ。子どもの成長には、この体験がとても大事。

小田原には夕方までに帰ればいいからというので、昼過ぎ、一度連れて行きたいと思っていたサンバレー伊豆長岡の「夢殿」へ孫を連れて行った。思った通り、孫は大はしゃぎ。大浴場のドアを開けた途端に走り出す。危ないから走らないでくださいという看板もなんのその、彼らにとって注意の看板は単なる障害物にしか過ぎない。看板をするりとすりぬけ、いきなり中央の大きな浴槽に飛び込んだ。風呂場では走るな、泳ぐなと事前に厳しく注意して尚これである。その浴槽には誰も入っていなかったからよかったものの、入っていたらえらい剣幕で罵詈(ばり)を浴びるところだった。

露天風呂から人影が消えたのを見計らって、孫を露天風呂に誘い出す。どうだ、気持ちいいだろう、これが露天風呂ってえやつだ、鬼子母神もびっくりだ、恐れ入ったか。って、おいこら、そこに登ったらいかん、岩に登ったら危ない、滑り落ちるぞ、頭を打つぞ。全く、人の言うこと聞か猿である。……もう一人はどうした、あれ? 勝手に上がって服着てる。まだ20分も経ってないよ、参ったなあ。

というわけで、これっぼっちも温泉に入った気分になれませんでした。孫を露天風呂に連れて行くのは、20年早かったようです。次は20年後ですね。生きていればの話ですけど。徒歩4,329歩。

写真は、田京駅まで徒歩で出るときに通る近道。ここを下りると、車の走る舗装路より2分短縮できる。孫が、この道の近くにある公園のブランコで遊んだ後に通る道でもある。幼子の険しき道を誇らしく(あ)

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