いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

電車の中学生

伊豆から秦野へ出勤。夏休みだから、早く出勤して何かをするということもなかったのだが、何となくいつも通りの電車になってしまった。先々週だったか、いつもより30分遅らせて出勤してみたが、乗り換え駅の接続やバスの乗り継ぎに10分ほどロスが出た。やはり、いつもの伊豆長岡駅5:42発の電車に乗るのが最もロスが少ないという結論。
湯河原駅から女子中学生が10人ほど乗り込んで来た。お揃いの黒いTシャツに黒のトレパン姿で、私が端に座っていた座席も向かいの座席も一気に黒くなった。ドスンと床に落としたスポーツバッグがいかにも重そうで、中に鉄アレイでも入れているんじゃないかと思われるくらいの重量感があった。全員座ったと思ったら、一人だけ座れないでいる。で、私の隣の席が一人分空いている。空席を一つ飛ばして座った子が立っている子に「どうしたの、ここ空いてるよ、座んなよ、嫌なの? じゃああたし、ここに座ったげる」と言い、私の隣にずれてきて、立った子は空けてもらった席に座った。私の隣に座り直した子は、とにかくよくしゃべる。箸が転んでも可笑しい年頃だろうからそれは仕方ないのだが、ポニーテールに結った髪の先が、横を向くたびにiPadを見ている私の首筋をはたくのには閉口した。電車の中でブログを書き終えたいと思ったが、さっさとiPadをたたんで手すり側に顔を傾けて小田原まで我慢した。
今期、芥川賞を受賞した柴崎友香『春の庭』を読む。変にこねくり回さないで、見たまま、感じたままを平易に表現しようという姿勢に好感を持った。「雪に覆われた街は、静かだった。雪でなくても、この街は静かなのかもしれなかった。時折、屋根や木の枝から雪が落ちる音が聞こえた。音が重さそのものだった。白い結晶の塊は、温度を吸い取っていった」。これ、二月に降った大雪のことだよねと、あの時のことを思い出しながら、この表現いいなあと思ってEvernoteに保存しておいたら、選者の山田詠美も同じ箇所を引用していて、ちょっとびっくり。6,951歩。
写真は、夕方6:22、温泉交流館に行く時に狩野川の土手から見た富士山。急坂を下っている時はもっと赤く染まっていたと思うが、わずか数分のうちに山肌の赤みがなくなっていた。しまった、坂の途中で撮るんだった。秀峰は紅を落として秋もよい(あ)
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