いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

ギャップイヤー

今日のNHK「クローズアップ現代」でギャップイヤーの特集をしていた。ギャップイヤーとは、人生の寄り道を意味するらしい。この4月に、東京大学では新入生の希望者を対象に、一年間休学して社会経験を積ませる制度を開始したという。なるほど、なるほど、人生の寄り道を積極的に評価しようというわけだな。大いに結構、どんどんやってください。画一化された社会にならないために。

大学を卒業するのに7年かかった私も、差し詰め人生を寄り道した口ということになるか。いや、私の場合は積極的にそうしたわけではなく、やむを得ずそうなっただけだから、ギャップイヤーとは言えないな。でも、3年間余分にいたことで、普通では経験できないような貴重な経験ができたことは確かだ。その中でいちばん印象深いのは、北海道の牧場での馬糞拾い。何も朝から晩まで馬糞を拾ってばかりいたわけではなく、もちろん他にもいろんな作業があったのだが、少なくとも馬のことが好きで馬の世話をしたという印象はない。朝食の前に馬を外へ連れ出し、朝食後に主のいない馬房の清掃をする。糞尿まみれの藁を天日に干し、傷み具合を見計らって新しい敷き藁を加えたりする。後は刈り取った牧草を運んだり、牧場拡張の杭打ちをしたり。ある時、一度だけ馬に乗せてもらったことがあった。競走馬育成の牧場だったので鞍がウェスタン式ではない。だから脚を伸ばせない。脚をくの字に折って腰を浮かす。腰を浮かすのは馬に負担をかけないためだ。この格好でダートの馬場を一周したら膝ガクガクの腰ヘロヘロ。落馬して大怪我をした人がいたと後で聞いて、馬には二度と乗るまいと思った。この話の続きは、いずれまた。人に添うけれど馬には乗らないよ(あ)

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