いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

長芋を食めば故郷に家もなし

あやめ湯(17:30)3→6人。あやめ湯に行ったら外の縁台でマイ桶氏がある人と話をしていた。その人は午後5時頃にあやめ湯に来る人で、私も顔だけは知っている。マイ桶氏は立ち膝で、短髪の頭にはトレードマークのバンダナの鉢巻が凛々しい。履物は黒い下駄だ。とにかく絵になる。

材木屋の会長さんはマイ桶氏のことを「ミヤサン」と呼んでいた。そう呼んでいたのを聞いたときは、とっさに「宮さん」=高貴なお方と連想したが、すぐに「この人、畳屋さんだから、(たた)みやさん」と会長さんが補足したので、なるほどと納得。会長さんもなかなか洒落たことを言います。その会長さんとはしばらく会ってないなあ。また、朝湯の時間に戻ったんだろうか。

マイ桶氏と目が合い「これからですか?」と声をかけると、マイ桶氏はこっくりとうなずいた。たったそれだけの挨拶だけど、なんか心がほんわか温まる。あやめ湯に来る人はみんないい人ばかりだと会長さんは言っていたけど、本当にそう思う。かつて静岡テレビが風呂場の様子を取材撮影したことがあったけど、数ある伊豆長岡共同湯の中から、このあやめ湯が撮影場所に選ばれたことは至極当然のことだと思うし、番組ディレクターの目にもこうしたあやめ湯の暖かい人情が見えていたのだと思う。

私がゆったり湯に浸かっているところへ遅れてマイ桶氏が入ってきた。今日の話題は横浜のマンションの杭データ偽装問題。あんなの現場をつぶさに下見したって絶対見抜けないよね。業者を信用するしかない。これからどうするんだろう…。

そこで会長さんが言っていたことを思い出した。売る側はお客さんにいいことばかり言って都合の悪いことは絶対言わない、それではいけない、まずお客さんあっての商売だと思わなくてはいけない、みんなの幸せのために働くという気持ちがないと商売ってものはうまく回らないんだ。さすが会長さんいいこと言います。こういう人だから地元の誰からも慕われているんですね。

6,597歩。

写真は、今日の晩酌の一皿となった青森産の長芋。あやめ湯の帰りに寄ったスーパーで買ってきた。とにかく「青森産」という言葉に弱い。心がじゃわめく。長芋は小さい頃から馴染み親しんだ食べ物で今でも大好物である。今日は輪切りにしてワサビポン酢で食べてみたけれど、これの醤油漬けがまた美味。自宅で二日酔いしそうな勢いで酒がどんどん進む。よし今度、長芋の醤油漬けを作ってみよう。(あ)

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