いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

あやめ湯の朝風呂

朝8時、昨日木枯らしの中を訪ねてくれた友と連れ立って「あやめ湯」に出かける。あやめ湯は午前6時半からやっている共同浴場で、夕方はよく利用するのだが、朝風呂は今日が初めてである。もう少し早めに家を出るつもりだったが、ストーブの薪が燃え尽きるのを待っていたら遅くなってしまった。

家の前の道に出ると、正面に富士山がでんと構える。昨日吹き荒れた木枯らしが、白い裾をさらに東へ伸ばしていて、今朝は凛々しさがひときわ際立って見える。手前の愛鷹山の山の端にも、白い雪がちょび髭のようにかかっていた。

狩野川の土手を友とのんびり歩く。友は時折足を止めてシャッターを切る。絵になる風景の中に自分たちの影を映し込んで、私は心の中でシャッターを切っていた。

あやめ湯に着いたら、ご主人がちょうど中から出てきて暖簾をしまおうとしていた。時計を見たら8時半。おっと危ない、ぎりぎりセーフ。すんでのところで入りそびれるところだった。

一年ほど前、パーゴラを作ろうと思い、材料を調達してもらった木材店の会長さん(当時、80歳を超えていた)が、あやめ湯のことを自慢していた。一年前の私は、もっぱら旧長岡温泉街にある共同浴場を利用していて、あやめ湯へ足を運ぶことはなかった。会長さんの話を聞いてからあやめ湯を頻繁に利用することになったのだが、今ではすっかりあやめ湯贔屓(びいき)になっている。熱めの温泉だけど、これがたまんないんだわ。会長さん来てるかなと思いながら暖簾をくぐったが、会長さんは来ていなかった。元気でいるかなあ。徒歩9,679歩。自転車133kcal。

写真は、あやめ湯の入口にある道祖神。説明の立て札には、「私たちは、伊豆長岡温泉へご来場のお客様のご無事をお祈りして道祖神を建立しました」とある。日付は平成○年(文字が剥げ落ちて読み取れない)十月だから、平成の道祖神様だ。彫られてあるのは、源頼政とあやめ御前だろうか。裾白き富士や御前のあやめの湯(あ)

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