朝、六畳和室の明り障子を開けて庭を眺めていたら、紅椿の葉がふわりと揺れた。おや、と見ていると、それはすぐに葉の茂みから飛び出して隣の木槿(むくげ)の枝に移った。緑がかった橄欖(かんらん)褐色の羽はまさに鶯。鶯が春を告げにやって来たのだった。姿…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。