食卓は手料理大根ばかりにて（あ）

　今日金曜は灯油販売車が地域を巡回する日。私はいつもこの販売車から灯油を買っている。
　18Lで1,580円は高いか安いか判らない。3缶まとめて運べる足がないのでやむなくそうしている部分もあるが、販売員の一所懸命な姿にほだされてそうしているところもある。
　「今年は25日で販売が終了になります。年明けの8日からまた再開しますが、その間に灯油を切らさないよう25日までに年末年始のご準備をお願いします。来週はぐんと寒くなるそうですから、どうぞお気をつけください。今日はどうもありがとうございました」「こちらこそ、いつもいつもありがとうございます。助かります」。
　こんな他愛ないやりとりだけど、私の名前を覚えてくれて、こうして声をかけてくれるのが嬉しい。セルフサービスのガソリンスタンドじゃこうはいかない。
　新型コロナ感染拡大は衰える気配を見せないが、三密を避けることを余儀なくされる状況を鑑みるにつけ、「寒くなりましたね」「そうですね」といった、どうでもいいようなやりとりが、人との関わり合いには意外に大事だと思う今日このごろである。

【今日の一枚】豚バラ(実は小間切れ)大根。

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　今日の給食の時間に、支援員のテーブルで大根料理の話が出た。野菜が手頃な値段になり、特に大根なんかは知り合いの農家からもらったりすることもあって、このところ毎日のように大根料理を作っている。◯◯先生(私のこと)は大根でどんな料理を作る？　と訊かれたので、私は「大根おろし」と答えた。
　大根をおろすのが手間だとよく聞くが、私は呑兵衛新潟夏旅行のとき、燕三条で使い勝手のいいおろし金を手に入れたので、大根をおろすのは全く苦にならない。どちらかといったら鰤(ぶり)大根のようにぐつぐつ煮込む方が苦手。というか、煮込んでいる間に、晩酌が進んで出来上がった状態になるだろうから、そうなったらもうどんなつまみも要らない。それで大概大根おろしに落ち着く。大根おろしだったら皮をむかないで丸ごとすり、ちりめんじゃこをまぶして味ぽんを垂らせばいい。
　で、今日は、湯屋の帰りに8枚切食パンを買いに寄ったスーパーで、たまたまCookDo「豚バラ大根用」レトルトソースを安売りしていたのでそいつを買ってきた。

　レシピにしたがって作ってみる。いちょう切りの大根に焦げ目をつけるのがポイントですね。

　昨日のつまみの冷凍枝豆が残っていたので、仕上げに殻をむいてどんぶりに加えた。どうですか、緑が映えて見た目も旨そうでしょ？　実際、旨かったですよ。

【書】「君臨」くんりん（No.538）

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　「君主として人民の上に立つ。」（『旺文社漢字典』第2版）
　「君」は、尹(いん)と口とを組み合わせた形。尹は丨(こん＝杖)を又(ゆう＝手の形)で持つ形で、神に仕える聖職者をいう。杖は神の杖で、ここに神を呼び招くことができた。口は神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形である。君とは神の杖を持ち、祝詞を唱えて神を呼び寄せることができる巫祝(ふしゅく＝神に仕える人)の長であった。この巫祝の長が統治する権限を持っていたので、氏族の長を君といった。→白川静『常用字解』
　「臨」は、臥(が)と品とを組み合わせた形。臥は人がうつむいて下方を見る形で、品は口(神への祈りの文である祝詞を入れる器の形)を三つ並べた形。天にいる神霊が下方を臨み見ることを臨といい、のちすべて「のぞむ、みおろす」の意味に用いる。