【今日の一枚】横浜より友来たる。
横浜から呑兵衛ランナーが遊びに来た。
友が来れば、伊豆牛焼肉で一杯! となる。炭をコンロで熾(おこ)し、真っ赤になったところを囲炉裏に持っていき、その上に30cm×30cmの大谷石を置く。これが今までのパターン。
で、今回は、青森産長芋を一緒に焼こうと思って、少し大きいサイズの石板を買ってくることにした。目当ての石屋はいつも病院へ行く途中の下田街道沿いにあって、そこに長方形の石板があるのを前に見て知っている。
外に様々な石板がごろごろ置かれてあって、その中に長方形の溶岩プレートも混じっていた。溶岩プレートじゃなくて大谷石がいいんだよな。
店内に入って、「大谷石は置いてますか?」と単刀直入に訊いたら、女性スタッフが大谷石のところへ案内してくれた。「これだけしかないですけど」とその人は言ったが、私が求めているのは1枚だけで、焼肉をするのに使いたいと言ったら、「それだったら、溶岩プレートで十分よ。大谷石なんてもったいないわよ」と、今度は溶岩プレートの方へ導いた。歩きながら、「前にここで溶岩プレートを買って、それを火にかけたら割れてしまったことがある」と言うと、「石というのは、基本的に割れるものなのよ。数年使ってから割れるのもあるし、たった一度だけで割れるものもある。それが石というものよ」とのたまう。
溶岩プレートは、いろんな形のものがたくさん積まれてあった。「内にあるのは洗ってあるからこの値段だけど(1,000円超)、外のは洗ってないから400円よ。買うなら外に置いてあるのがいいわよ」とアドバイスするあたり、まるで商売気がない。
大谷石を買うつもりだったが、同じ大きさの溶岩プレートが400円なら、こっちの方が断然お得だと考え直し、外へ出て30cm×30cmの正方形を2枚選んだ。並べれば60cmになるし、それでも店内の一枚より安い。
というわけで、今回は溶岩プレートで焼肉してみました。2枚並べようとしたら、囲炉裏を10cmオーバーすることが判り、結局これまでと同じ1枚だけ使うことにしました。違うのは大谷石が溶岩プレートになったことだけ。
溶岩プレートの上に載っかっているのは、白いのが長芋、緑色がアスパラ、茶色がイカ明太、中央の焦げ茶色が伊豆牛のバラ肉。
呑兵衛ランナーは持参した「千年の眠り」が博多の焼酎で、博多といえば明太子でしょうと、私に、ほら呑めほら食えとしきりに勧めるが、私は焼酎は好みだが、明太子は好みではない。私がなかなか箸をつけようとしないので、友は思惑が外れたと残念がっていた。つけ汁はさっぱりとポン酢。
焼酎「千年の眠り」は度数が40度とラベルにあったが、とろけるようなまろやかさで呑みやすかった。割らずに氷を入れるのももどかしいとばかりにストレートでぐびぐび呑ったら、いつ寝たのかも記憶にないくらいヘベレケに酔ってしまった。いわゆる泥のように、てえ奴ですか。階段も自力で上がれず、呑兵衛ランナーに尻を押してもらったとは、後から聞いて知った。
いやあ、久々に愉快でだらしない酒でした。
【書】「五福(ごふく)」(No.437)
「五つの幸福。長寿・富裕・健康・道徳を楽しむ・天命を全うする」(『旺文社漢字典』第2版)
「福」の「畐」は、神にささげる酒だる。旨し酒をイメージして書きました。
【温泉】一二三荘。
【タイムラプス】8月29日(土)5:41〜9:22の伊豆長岡の空。27秒。
https://twitter.com/aisakajiro/status/1299994734723620864?s=21