いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

極彩の鳥舞ひ来るや梅まつり(あ)

【写真】舞楽「迦陵頻(かりょうびん)」。

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午後3時過ぎに家を出て「大仁梅まつり」の会場に急いだ。
梅まつりは3時半で終了ということになっていて、こりゃ間に合わないかなと思いながら、一二三荘へ行く途中にダメもとで寄ってみた。
露店はあらかた片付けに入っていたが、スピーカーからは割と大きな音響で雅楽が流れていた。そうか、まつりの最後は雅楽で締めくくるのかと神社の階段を駆け上ると、陽だまりにりんご箱が無造作に置かれ、20人ほどがそこへ座って舞台の舞に見入っていた。
りんご箱とは懐かしい。ここでりんご箱を見るとは思わなかった。手作り感があって、なんだかいい雰囲気です。ただ、スピーカーの音響がね、どうも大きすぎて厳かさがかき消されているように感じた。
観客席前列に白装束の巫女さんふうの二人の姿があったが、それが梅まつりの最後を飾る舞楽「迦陵頻」を舞う二人だった。

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「迦陵頻」とは、舞楽の演目の一つで、「インドの祇園精舎に供養の日に、迦陵頻伽という霊長が飛来して、さえずり飛びかう様を見て、妙音天女が舞曲にして、阿難尊者に伝えたという伝説があります。子どもの舞人が、背に極彩色の鳥の羽をつけ、紅梅を挿した天冠をかぶり、手に銅拍子を持って舞台上を飛び回ります」<http://yoshik.boy.jp/bugaku/enmoku/enmoku.html
巫女さんふうの二人が舞台の裏で身支度をしている間、大仁雅楽会の人がマイクでそう説明してくれた。いや、この説明は、家に戻ってネットに当たったらそう書いてあったということで、実際の舞は「舞台上を飛び回」らなかった。でも、他の箇所はほぼこの説明と一緒だったので、「迦陵頻」とは何かを説明するのに手っ取り早いと思ってここに引用させてもらった。
こういうのもブログを書く効用の一つ。普段は全く雅楽・舞楽などと縁のない私が、梅まつりの様子をブログのネタにしようと見に行って、そこで偶然「迦陵頻」の舞を目にする。雅楽会の人の説明で舞楽を一通り理解し、なるほどそういうものかという目で舞台を見るが、そこで見っぱなしではなく、せっかくだからもうちょっと調べてみようと思わせる動機はブログを書くことから来ている。ブログを書いてなかったら、たぶん見っぱなしで終わるだろう。そもそも梅まつりに出かけなかったかもしれない。
ブログを書くためにある行動を起こすというのは、本来は本末転倒かもしれない。ただ、今日の場合、ブログに載せたいという思いがあったからこそ、間に合うかどうか判らない梅まつりに出かけたことは確かだ。そして少しの時間ではあるが舞楽をこの目で実際に見ることができた。さらにネットに当たって舞楽の演目には「迦陵頻」をはじめ、たくさんの演目があることを知った。
ブログを書くのに割かれる時間は毎日約2時間。決して短くはない。あれをやればこれができない。ブログを書くのに2時間費やせば読書の2時間が削られる。それでもブログを書き続けるのはなぜだろう。
それは、私はそれをするのが好きだから、と言うしかない。書くことがきっと好きなんです。俳句もそう、絵もそう。好きの優先順位が今のところそうなっている。そして、こうして好きなことをやらせてもらえる環境と、私を取り巻く全ての人に改めて感謝するところです。

【温泉】一二三荘。

【タイムラプス】2月18日(日)6:21〜8:27の伊豆長岡の空。31秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10215608174579623/

【歩数】945歩。