いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

花冷えや車窓の顔に影光る(あ)

2013年4月1日から書き始めたこのブログも8年目に入った。これまでのブログ日数は2542日。長く続ければいいってものでもないが、ここまで来たら書けなくなるまで書くしかないという気になる。

多く書けばそれだけ書く技術も上達するかと思いきや、ちっとも上達しない。ただ、意図しないところで人を傷つけることがないよう、多少は表現に気をつけるようにはなった。まあ、表現に気をつけるのは当初からそうだったが、より慎重さを増すようになった。

辞書(ディジタル版)にはこまめに当たる。こういう表現で合っているだろうか、もっとぴったりくる言い方があるのではないかと常に思いながら書いている。

書いているときは、画面の向こうで読んでくれる人のことを意識する。今年になって、このブログを読んだという新たな現役中学生も出てきて、こいつは迂闊なことは言えないと構えるようになった。それと、中学生でも理解できるような言葉を選ぶようにもなった。

ただ、身の周りに起こるさまざまなことを淡々と書くことに徹する姿勢は変わらない。それはブログを読んでくれる人からすれば、どうでもいいようなくだらないことかもしれない。いや、そのほうが多いだろう。でも、それらはきっと私にとってかけがえのない日々を生きた証になるはずだと思って書いている。

人が求めるような内容に沿って書こうとすると、どうしても無理をしてしまうことになり、自分ではなくなってしまいそうな気がする。全く面白味のないやつだと言われれば、人は私のことを面白味のないやつと捉えているのだなと受け止めるだけのことで、言われたことに無理して合わせようとは思わない。自分らしく生きるとは、そういうことなんだと思う。

話は変わって、新型コロナウイルス感染拡大のこと。

昼に茅ヶ崎の歯医者からスマホに電話があった。そのときは勤務中で出られず、昼休みになってから折り返し電話したら、17時半に予約していた時刻を16時に変更できるけど、どうする? という問い合わせだった。新型コロナウイルスの関係でキャンセルが出たと言う。このところの病院は予約のキャンセルが多いらしい。

「(これこれこういうことで)今、転入新任歓迎会の代わりに皆で昼食会をしているところで、それが終わって茅ヶ崎に向かっても16時には間に合わないかもしれない」と答えると、いきなり口調が険しくなって、「それはいけません。昼食会からこちらへ来てもらっては困ります。だいたい、不要不急の外出を自粛するよう促しているご時世に、そのような会合を持ち、それに参加しているのでしたら、病院に来ないでください。ましてや電車に乗って移動するのでしょう?」と言われた。

そんな言い方をされるのは初めてのことなので、少なからず驚いた。新型コロナウイルスに対する温度差が、茅ヶ崎と伊豆ではこうも違うものかと戸惑った。茅ヶ崎は首都通勤圏であることから、かなりピリピリしているようだ。あるいは伊豆の方がのんびりしすぎているのか。

そんなことを言うんだったら誰が行ってやるかと尻(けつ)をまくりたくなったが、長年のお付き合いの歯医者でもあるし、そこはグッとこらえて「16時には間に合いそうもないので、そのまま17時半の予約にしておいてください」と穏やかに言う。するとまだ経験が浅い受付の人は、「電車の中ではマスクをして、なるべく人のいないところへ乗ってください」って、マスクはハンカチマスクがあるからいいが、電車で人のいないところってどこよ。どこに乗ればいいのよ。

今日は職場でもマスクのことが話題になり、行き帰りの電車でもマスクばかり見ていたが、結局、着用しているマスクはことごとく白い市販のものばかりで、ハンカチマスクをしていたのは私だけだった。今なお品薄なマスクを、皆さんはどこでどうやって調達しているのだろう。

 

【今日の一枚】不思議な写真。

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茅ヶ崎駅から乗った下り電車が熱海駅ホームに入る直前に、車窓に映ったハンカチマスクの顔を撮ったら、車窓から見える外の景色も写った。

なんだか村上龍のデジタル小説に挿入される合成写真のようにも見えるが、合成ではない。

熱海駅に近づく最後のトンネルを抜けたところでは車窓はまだ黒かった。その黒を背景にマスク顔を撮ろうとした瞬間に、駅前の夜景が写り込んできた。まったく意図せず、偶然にも不思議な写真が撮れました。

 

【タイムラプス】4月1日(水)5:47〜7:18の韮山方面の雨空。22秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10222433247242174/?d=n