ジャンパーを着よママチャリのレースに出ん（あ）

初任の高校の教え子から忘年会への誘いがあって横浜へ出かけた。
集合は午後4時だったが、特急「踊り子号」に乗りたくて、昼過ぎに家を出る。出てすぐ、今月の自治会費をまだ払っていないことに気づいた。
自治会費は毎月払うことにしている。一年分を一括で払う人がほとんどの中で、たぶん月払いは私だけだろうと思う。なぜそうしているか。組長さんに顔を覚えてもらうためである。
私が市民登録をしたのは今年4月で、それまでは藤沢と伊豆を行ったり来たりする人と見られていた。つまり、私は伊豆の家を別荘として利用している人という扱いになっていて、自治会費は払わなくてもよいことになっていた。
でも、一昨年、学童の手伝いをするようになってから生活の中心が伊豆になり、私からお願いして自治会費を払うようにし、回覧板を回してもらうようにした。住んでまだ日が浅いこともあって、この土地になじむにはまず顔と名前を覚えてもらうのが先決だと思った。
そういうふうに顔つなぎをしたことで、今度一緒にアオリイカを釣りに行きましょうと声がかかったり、今年の組長さんが隣町にある学校の支援学級の先生をしていることを知ったりするようにもなった。
自治会費を払うのに組長さん宅に寄ったが、踊り子号にはなんとか間に合った。

横浜駅で電車を降りたら、通路に人がわんさかいて、久しぶりの人混みに頭がクラクラした。集合時刻まで西口のヨドバシカメラで時間を潰そうと思ってそっちに向かったら、いつの間にかそのまま地下街に通じる通路ができていた。地下街もまた、人、人、人。横浜ってこんなに人が多かったっけ。
息苦しくなって外に出ると、駅の上に高層ビルが建築中。あとでネットで確認したら、26階建のビルで2020年完成とのこと。昔よく遊んだ横浜駅西口も、どんどん新しい顔に変わりつつあります。
今年の忘年会は私を含めて6名。今日の話題は、年明けに富士スピードウェイで行われる「ママチャリ・グランプリ」。それに参加するのだという。

実は先日、教え子から生年月日を教えてくれとメールがあって、何を企んでいるのやらと折り返し尋ねたら、「ママチャリ・グランプリ」のエントリーに必要だと返事が来た。
というわけで、まんまと私も参加することになりました。1月12日（土）です。まさかの展開です。この歳でママチャリレースに出るとは思いませんでした。

言い出しっぺに「応援に回るから」と言っても許してくれません。ほれ、これを着て走るんだと言わんばかりに手土産の防寒ジャンパーをいただいては走らないわけにはいきません。アップダウンの一周5キロを走ってもらいます、ダウンは自転車で滑走し、アップはのんびり歩いてもいいから、なんなら写真を撮りながらでも、とあくまでチームの一員に数えられるに及んで、覚悟を決めました。
あとは野となれ山となれ、ええい、冥土の土産にママチャリを漕いでやろうじゃないの。

【写真】教え子からいただいた防寒ジャンパーとTシャツとポンチョ。

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