いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

子の悪戯許して夜の秋簾(あ)

朝6時半に家を出て平塚に向かう。
今年4月に逝った身近の人が愛用した碁盤と碁石を譲っていただくことになり、カミさんが今日、横須賀から車を出せるというので、平塚に寄って伊豆まで運んでくれるように頼んだ。
碁盤は本桂6寸の立派なもので、身近の人の奥さんが言うには、本人こだわりの取り寄せ品だと言う。私が囲碁を覚えたての頃すでにご自宅居間にあったから、少なくとも購入されて40年は経っていよう。傷みがどこにもなく、これまで大切に手入れされてきたものとすぐ判る。もちろん、2月まで続いた囲碁リーグ戦でも大活躍した。
碁石も、これまた立派。黒石は那智黒、白石は日向蛤と、ヘボ碁の私が譲り受けてもいいのかと思われるような気品を放つ。ありがとうございます、大切に使わせてもらいますと遺影に挨拶をし、今日、伊豆へ運んできた。

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今日は、もう一つ伊豆に運んだものがある。蕎麦打ち道具一式である。
こちらは平塚の定時制時代に同僚だった人からいただいた。数年前、茅ヶ崎でその人ともう一人共通の知人と3人で呑んだときに、私が蕎麦打ちをやってみようと思っていると話したら、実は私も以前蕎麦打ちに興味を持ってやったことがあるとその人が言い出し、そのときに使っていた道具があるからやってみたいならそれを譲る、今はやっていないから一式持って行って構わない、伊豆へ運べる機会があったら声をかけてくれと言われていた。
それで今日、カミさんにそっちにも寄ってくれるよう頼んだ。果たしてカミさんは、あちこちからいろんな物をもらうのはいいけど、伊豆のどこに置くのさ置くとこなんてないでしょうにと言ったものだ。
そうだった。そう言われても仕方がないくらい家のガラクタも飽和状態だった、これまでは。しかし、今回は事情がちょっと違います。畳1畳分の小屋ができて収納に余裕が生まれました。
これまで小屋のことはカミさんに一言も言ってない。伊豆に来て、小屋を見て、おや、小屋ができてる、と驚かせる腹づもりでした。
ところがカミさん、伊豆に着いて小屋を見たってまるで驚きゃしない(ちっとは驚けよ)。まったく関心がないといったふうに、昼の「半分、青い。」をがっつり見た後、あたしゃ疲れたから横になるよと言って、とっとと2階へ上がる。
代わりに、カミさんが寝ている間にママの車でやって来た孫どもが驚いてくれた。「じぃじ、すごい、これ、じぃじ一人で作ったの?」
そうともよ、そう来なくちゃいけない。孫のその一言で私の小屋作りも報われました。


【写真】芳香剤を作る孫。

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何をやり出すかと思ったら、小麦粉と片栗粉に水を加え、そこへ入浴剤を入れてスライム状の物体を作った。草津だったり登別だったり湯布院だったりの入浴剤を惜しみなく混ぜ込み、これを入浴のときに浴槽に入れるんだと。ちょっと待てそいつはたまらんと、孫が作業に精を出しているすきにお先御免の湯に浸かる。
孫は自分たちが入った後に浴槽にそいつを仕掛けたようだ。孫の後に湯に入ろうとしたカミさんは浴槽に沈殿した物体に怖気付いて、翌朝シャワーを浴びることにしたという。


【タイムラプス】9月8日(土)5:12〜6:17の韮山方面の空。32秒。

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