いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

夏ゆくや謙信公の字大らかに(あ)

毎年恒例の呑兵衛旅行。今年は新潟。

伊豆から始発で東京駅へ向かい、東京駅で横浜からの仲間3人と合流する。

東京駅の新幹線口では小さい子が多く見られ、じぃじとか、ばぁばとか言う声が聞こえる。じぃじやばぁばは、これから孫を連れて田舎に行くというふうだが、はて、田舎で待っている人は誰だろう。じぃじやばぁばのお父さんお母さんなのだろうか。

小さい子のお父さんやお母さんは都会で育ち、田舎を知らない。そこで、田舎を知っているじぃじやばぁばが、仕事で休みの取れない両親に代わって、自分の生まれ育った田舎に孫を連れて行く。そんな図を想像しながら横浜からの仲間を待っていた。

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上越新幹線の長岡駅で下車。東京駅から長岡駅までは1時間43分。ビール1缶、ハイボール2缶で着いてしまう。伊豆から東京へ出るのよりずっと近い。

台風13号が関東の南方にあり、その影響で新潟も暑いのではないかと構えたが、新幹線を降りたらそうでもなかった。涼しくはないが、少なくとも東京ほどの暑さは感じなかった。

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駅前でレンタカーを借りる。今年は白のセダン。運転をしない私は、左の後部座席に座る。

まずは腹ごしらえと、旅行ガイドブックに載っていたというラーメン屋を目指す。割と有名なラーメン屋らしい。(ガイドブックに載ってるくらいだから)混んでるんじゃないの? と後部座席右の人が言ったとおり、行ったら店の外に待ち客がずらり並んでいた。並んでまでラーメンを食う気はしないと全員の意見が一致し、別のラーメン屋を近くに探す。別にラーメンでなくたって構わなかったが、なぜか知らないけれど、どうしてもラーメンを食いたい気分になっていた。仙台へ行ったらどうしても牛タンを、山形へ行ったらどうしても米沢牛を食わねばならぬと思い込んでしまう感じでしょうか。

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ネットで調べたら、すぐに別のラーメン屋が近くに見つかった。そこは煮干しスープを売りにしたラーメン屋で、子ども連れのファミリーが多かった。私が頼んだのは塩ラーメン。730円。煮干しの出汁が効きすぎるくらい効いていて、青森で食った煮干しラーメンを懐かしく思い出した。

昼食後は春日山城跡に向かう。上杉謙信の菩提所で謙信直筆の山門大額を拝観し、その筆致から謙信の人となりを想像してみる。大らかで、それでいて繊細な謙信公が浮かんだ。

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謙信公墓に回ったら、謙信ゆかりの方だろうか、墓前に花を手向けている人がいた。そしてその様子を写真に収める人は、駐車場に新聞社の名を記した車が駐まっていたところから推して、たぶん地元の新聞社だろう 。今日撮った写真は明日の朝刊あたりに載るのだろうか。

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春日山城址のてっぺんまでは上らなかった。中腹の謙信公銅像を見ただけで引き返し、岩の原葡萄園で試飲をする、つもりが、先客が試飲コーナーで商談しているようで、試飲できる雰囲気ではなかった。残念。

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夕食は、まるごとベニズワイガニ付きの豪華版。これまででいちばん豪華かもしれない。しかし、カニが出ると、ひたすら食いに専念するため会話がなくなっていけない。呑みもおろそかになる。

配膳の人は、「今が旬のベニズワイガニです」と言っていたけど、あれ? ズワイガニ漁の解禁って9月じゃなかったっけ。ま、いいか、呑めりゃ。