いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

ささやかに少しの秋をお裾分け

13.839歩。

写真は、食べ頃になった干し柿。途中雨に降られ、カビが生えるのではと心配したが、そんなことは全くなく、ほれご覧のとおり。焼酎に漬けなくても大丈夫でした。強い日差しを受けず、雨も当たず、それでいて風通しのいい軒下という好条件がカビを生やさなかったのでしょう。

2個ほど食べてみたけど、これが渋柿だとは思えないくらい甘かった。自分で作っておきながら言うのも何だけど、私は干し柿があまり好きではない。へちょっとしなびた感じが苦手だ。次郎柿とか富有柿とかの甘柿ならよく食べる。

私の生まれた青森の実家に一本の小さな柿の木があった。それは渋柿だったが、実がたわわに生った印象はない。記憶にあるのは細い枝に寂しく数個生っている実である。祖母が柿の皮をむいて吊るしていたはずだが、その記憶がない。食べた記憶もない。ただ、見た目しなびた感じが好きじゃなかったという印象が残っているから、小さいときにどこかで干し柿を見ているはずなのである。やはり祖母が作っていたのだったか。また、干し柿は老人の食べるものだという変な先入観が昔からあって、それももしかしたら祖母が食べているのを見て感じていたことだったのかもしれない。

横須賀に住んでいる義母は92歳である。足腰はだいぶ弱ってきているが食欲は旺盛で、カミさんの話だと歯がないのに煎餅をばりばりかじるくらいだという。その義母の好物が干し柿。私が干し柿を作るのは義母に食べてもらいたいからである。あともう一人、神戸に住む義妹。先月、義父の七回忌に来ていた旦那さんから聞いて、義妹がこれまた干し柿が大好きだと知った。神戸の大震災では4人の子供を抱えて大変な思いをしただろうに、その苦労を微塵も見せない。そんな気丈さがある。この義妹にも食べてもらいたい。

干し柿の糖度は甘柿よりも高く、メロンやブドウにも勝るほどだという。実際に食べてみて、なるほど納得の甘さであった。しかし、問題はこれをどう保存するかということ。そのまま干しておけば干からびていくばかり。色も黒くなる。冷蔵庫に入れても持つのは1週間ほどだという。やはりここは隣近所にお裾分けってのがいちばんいいかな。(あ)

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