いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

戸田へ行ってきた

バイクで西伊豆の戸田(へだ)漁港まで行ってきた。
三島の職場の同僚から、いつぞやの食事会の席で、かつて戸田から通ってきていた子がいたという話を聞いた。「えっ、戸田ですか? あの西伊豆の、修善寺から山を越えて行ったところにある」「そうなんですよ、しかも皆勤だったんです」って、いったい毎日の通学にどれくらいの時間をかけていたんだろう。バスで修善寺まで出て、そこから駿豆線に乗ったのだろうか、それとも、戸田港と沼津港を結ぶ定期船を利用したのだろうか。
仮にバスで修善寺まで出たとして、どれくらいの距離を走るのか、おんぼろバイクで確かめてみることにした。給油は先週行ったばかりだから、途中で補給ランプが点くことはないだろう。よし、と意気込んで、まずは修善寺に向かう。そうしたら、よく行く大型ホームセンターの隣に家電量販店ノジマがオープンしていた。せっかくだからと、ぶらり立ち寄る。冷房がガンガン効いた店内には、客は数えるほどしかいなかった。いつオープンしたか知らないが、オープンしたての店に閑古鳥が鳴いているようでは、テレビ、パソコンを含め、今や家電製品全般の売れ行きはかなり冷え込んでいると見るしかない。4Kの大型テレビも60万円の値を付けて展示されてあったが、消費者はそれほどの鮮明さを求めていないのではないか? まして3Dなんて、今では見向きもされなくなっている。むしろ、数万円出せば買える40型のテレビで十分と捉える人が多いような気がする。
ノジマで思わぬ道草を食ってしまった。下田街道に出ると、標識は戸田まで22kmと表示されていた。10kmほど走ったところの達磨山レストハウスでトイレ休憩。展望台の遥か下に淡島の影が霞んで見える。冬場ならばその上の中空に富士山が雄大な姿を見せるのだろう。ここから見る富士山は「眺望日本一」だそうで、ここで写したパノラマ写真が、1931年のニューヨーク万博で大絶賛された由。どんなに立派な富士か見たくもあるが、冬場の道路の凍結がちと心配ではあります。
戸田峠を越えると延々と下りのカーブが続く。途中で東海バスとすれ違った。かの皆勤子はこのバスに往復2時間揺られたのだろうか。傾斜が険しいところもかなりあり、帰りに同じ坂をおんぼろバイクで上れるんだろうかと、カーブを曲がるごとに不安がどんどん膨らんでいった。ようやく家並みが見えて海まで一直線の道になったところで、帰りはこの道を通るのはやめようと決めた。どうしたって無理です。エンジンが焼けちゃいます。帰りは大瀬崎を回ろう。どんなにクネクネ道でも、こっちは海岸線を縫って走るから、傾斜のきつい坂はそんなにないだろう。時間は倍かかってもいい。よし、決めた。
決めた途端に小腹が空いてきた。定期船待合所と一体となったコンビニでおにぎりでも買おうと思ったら、おにぎりの隣の棚に茹でた地産のトウモロコシがあった。1本100円。この方がどこでも同じ味のおにぎりより気が利いている。バイクにまたがって港の海を見ながらトウモロコシを食う。大きさは中型だが、甘さの中に塩味がほどよく効いて旨かった。
せっかく戸田まで来たから何か土産物でも買って帰ろうと、再び店に入る。待合所とコンビニの間が土産コーナーになっていて、定番の箱詰の菓子がずらり並んでいる隅に「西伊豆の塩」なるものを見つけた。その瞬間、頭の中で、先ほどのトウモロコシの塩味とこの西伊豆の塩がストレートに結びついた。次に、この塩と枝豆が結びついた。これはいいものを見つけたわい。で、大1100円、中600円、小350円と3種類ある袋の中で中の袋を摘まむ辺りがけち臭い。腐るものでもないし、大にしておけばよかったでしょう。
帰りは大瀬崎を回って帰ってきた。これが正解。時折顔を見せる海の眺めも目の保養になったし、傾斜を全く気にぜずに走ることができて、それが何よりでした。1,120歩。
写真は、戸田漁港。岸壁の下ではシマダイの幼魚が群れていた。この右手に茹でトウモロコシを売っていたコンビニがある。ばあちゃんの茹でトウモロコシの塩加減(あ)
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