いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

紫陽花の葉の広々と雨を受く(あ)

 このところ、ホトトギスがずっと鳴き渡っている。

 ホトトギスは、ウグイスの巣に卵を産み、ひなを育ててもらう習性があることで知られる。だから、ウグイスの棲息するところにはホトトギスもいることになる。今は、その両鳥が鳴き競って、家周辺はたいそう賑やかだ。

 こういう鳴き声に包まれながら過ごす日曜は、えも言われぬものがある。挽きたてのコーヒーを飲みながらディジタル画を描くとき、どこからともなく聞こえてくるホトトギスの鳴き声は、私に至福をもたらしてくれるのである。

 そういえばこの前、いつも朝食を摂る和室カウンターから見える椿にウグイスがやってきて、一頻り鳴いて飛び去ったが、ホトトギスが庭に姿を見せることはまずない。いつも遠くの茂みから鳴き声を届けるだけである。

 ホトトギスは、古来、様々な文書に登場し、漢字表記も「杜鵑」「杜宇」「蜀魂」「不如帰」「時鳥」「子規」「田鵑」と7種類もある。

 正岡子規は、明治28年、近衛師団の従軍記者として遼東半島に渡った。が、その帰国の船中で喀血して重体に陥った。喀血したことから「鳴いて血を吐く」と言われるホトトギスと自分を重ね、ホトトギスの漢字表記の一つの「子規」を自分の俳号とした、と言われる。

 ホトトギスの鳴き声の「聞きなし」(鳥のさえずりを人間の言葉に当てはめて覚えやすくしたもの)として、「本尊掛けたか」「特許許可局」「テッペンカケタカ」が知られるが、「特許許可局」はいかにも言いづらいので、この前遊びに来た孫には「テッペンカケタカ」の方を教えておいた。あれはね、ホトトギスという鳥が鳴いているんだよ。

 首都圏では未だにコロナ禍が衰えをみせない。どころか、東京都などは4日連続で100人超が感染したとの報道である。

 9月には延期となった3年の修学旅行が控えている。果たしてこんな状況で実施できるのだろうか。はなはだ心配である。

 これを機に首都圏を離れ、地方に移り住む動きも見られる由。だが、私の住むこの周辺では、今のところそういう動きは見られない。

 私がここを終の住処と決めたのは、根無草の身軽さと、山あり川あり海あり温泉ありの四拍子揃った環境に一目惚れしたからで、コロナ禍とは関係ない。

 が、首都圏のコロナ禍による右往左往を見るにつけ、首都圏を去ってこちらに移り住んだのは、結果として良かったんだなと今は思える。

 

【今日の一枚】庭のアジサイ(紫陽花)。

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 今年の紫陽花は花が一つも咲かない。一昨年もそうだった。たぶん剪定の仕方が悪いのだと思う。

 去年は咲いたが、茎が長く伸びて、花の重みでデロンと垂れ下がるのがみっともなくて、咲き終えてから茎を短く剪ってしまったんだな。その剪り方がよくなかったみたい。剪り方は一昨年学習したはずで、気をつけてはいたのだが、結果として花の咲かない剪り方をしてしまったことになる。

 庭には別にもう一株紫陽花が植わっているが、こちらも全滅。今年は紫陽花が一つも咲かない寂しい梅雨である。

 

【四コマ絵日記】年寄りの冷や水(No.4)

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 今、体育の時間に「痩せるダンス」をやっている。この年になって下腹の出っ張りが気になっている私としては、好都合だとばかりに張り切って取り組んでいる。その頑張りが災いしてか、先週から腰の按配がよろしくない。「痛たたた」と腰をさすりながらダンスをしている姿は、どうしたって「年寄りの冷や水」としか映らない。そのことを「四コマ絵日記」にまとめてみた。

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】7月5日(日)6:44〜9:13の伊豆長岡の空。37秒。

https://twitter.com/aisakajiro/status/1279903532351537152?s=21