いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

山茶花やぽつりぽつりとはにかめる(あ)

『大学』という古典に「小人閑居して不善をなす」とある。これは、「小人物は暇だとろくなことをしない」と誤解されるが、原文には「君子必慎其独也、小人閑居為不善。」とあり、正しくは、君子はひとりでいるときは必ず慎み深くするが、小人は他人の目がないと悪いことをするの意。

私は『大学』でいう君子ではない。どちらかといったら小人の部類に属する身だが、だからといって他人の目がないところで悪いことをするかといえばしない。いや、悪いこともできない小心者といったらいいか。

基本ぐうたらだから、何も用事がない日曜などは何もしない。せいぜい、一週間分の洗濯物をまとめて洗濯機に放り込み、コーヒーを淹れ、クラシック音楽を流し、メールをチェックする。洗濯機が止まったところで洗濯物を干し、庭いじりをちょこっとやってレトルト食品のスパゲッチーナポリタンをチンして昼食にする。

昼食後は日曜囲碁トーナメント戦を見ながら碁盤に石を並べ、それが終わればビッグコミックの漫画を「自炊」し、取り込んでおいた画像を元に「コンセプト」で絵日記を描く。そして夕方になるのを待って湯屋へ行く。

湯屋の帰りにコンビニに寄って晩酌のつまみを調達し5%引きのスマホ決済で支払う。家に帰って「韋駄天」を見ながら晩酌し、眠くなったらコロンと寝る……とまあ、これが私の平均的な日曜の過ごし方。

こんな能天気で健康的な日曜を過ごせるのも、伊豆を終の住処と決めたからだ。そういうわがままを許してくれる全ての人に今は感謝している。

 

【今日の一枚】庭のサザンカ(山茶花)。

f:id:jijiro:20191028182957j:image

庭の奥の植え込み周辺をすっきり整頓しようとしたら、山茶花が蕾をつけているのに気づいた。えっ? もう山茶花の咲く頃になったんだ。今年はなんだか夏からいきなり冬になった感じだなあ。

♫サザンカ サザンカ 咲いた道 焚き火だ 焚き火だ 落ち葉焚き♫ かつては落ち葉を掃き集めて焚き火をし、焼き芋を焼いたりもできたのに、今はそれができない。あの、野焼きの煙の匂いが好きだったのになあ。

 

【書】「寧」ネイ・やすらか・むしろ・なんぞ(No.281)

▼甲骨文

f:id:jijiro:20191028183047j:image

▼金文

f:id:jijiro:20191028183104j:image

もとの字は寧に作り、宀(べん)と心と皿(べい)と丂(こう)とを組み合わせた形。宀は祖先を祭る廟(みたまや)の屋根の形。心は心臓の形。丂は物を置く高い台で、古い字形には丂のない〓1(ねい)の字形もあり、寧と〓1とは同じ字であろう。寧は廟の中で、台上の皿の上に犠牲(いけにえ)の動物の心臓を載せて供える形である。(中略)廟の中で、犠牲にした動物の心臓を供えて寧静・安寧(やすらかなこと)を願って行う儀式を寧といい、「やすらか、おだやか、しずか」の意味となる。甲骨文に「王は今夕寧(やす)きか」のように、王の寧静(やすらかなこと)を占うことがみえる。丁寧(細かいところまで注意がゆきとどいていること。また、手厚く礼儀正しいこと)のようにも使う。<『常用字解』より>

〓1(『超漢字』画像)↓

f:id:jijiro:20191028183220j:image

甲骨文は、あごひげをはやした鼻のでかい親父に見え、金文は、ひょっとこが欽ちゃん走りをしているように見える。

 

【絵日記】石川佳純(No.113)

f:id:jijiro:20191028183240j:image

塗りムラをあえてそのままにした。これで約1時間。

高円寺「小杉湯」の番頭さん兼イラストレーター・塩谷歩波さんのTwitterを見たりすると、もう一度透明水彩絵の具を使って描いてみたいという衝動に駆られるが、「コンセプト」と生涯付き合う覚悟を決めた以上、もう後には戻れない。「コンセプト」でなければ表現できないことを、もっともっと追求していきたいと思う。

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】10月27日(日)6:29〜8:20の伊豆長岡の空。27秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2600203206704207?sfns=mo