いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

夏草や売られ売れない古時計

狩野川記念公園の骨董市に行ってみた。ここで毎月第一土曜日曜の2日間、骨董蚤の市が開かれることは去年の暮れに知った。あやめ湯の風呂場で、最初はミスタービーン氏から、次いでマイ桶氏から聞いた。それで、面白そうだ行ってみようと機会を伺っていたが、なかなかその機会がやって来ず、半年経ってようやくそれが実現した。

f:id:jijiro:20160604114530j:plain

この公園は、昭和33年の狩野川台風の復興記念として建設されたと聞く。かの台風ではもっとも被害の大きかった地域で、今は野球場、テニスコート、児童公園などが整い、市民の憩いの場となっている。管理舎には台風による被害の様子がパネル展示され、それを見ると当時の大惨害の爪跡に慄然としてしまう。
蚤の市は野球場の外野の草むらに店が並ぶ。以前は児童公園を使っていたが、子どもの遊び場を奪うのかというクレームがついて現在の野球場に移転した由。直に車を乗り付け、オートキャンプ場よろしく車の横にテントを張り、そこに品物を並べる。蚤の市だけあって、並べてある品物は古いものばかり。私は、もしかして餅搗きの杵がないかという目ですべての店を覗いたのだったが、外野のレフトとライトを往復しても杵を扱っている店はなかった。店の数は約20店。規模はちょっとした市民祭りみたいな感じだろうか。

f:id:jijiro:20160604111523j:plain

レフトからライトまで、ざっと一往復して気づいた。どの店の売主もどことなく似たような風貌なのだ。それに大抵奥さん((愛人?)が一緒。車のナンバーまでは確かめなかったけれど、縁日の露天商のように、蚤の市があると聞けば全国津々浦々に飛んで行って店を出す、渡り鳥稼業の人たちなのかもしれない。

f:id:jijiro:20160604111835j:plain

杵は見つからなかったけれど、これはと思える商品はあった。柱時計である。柱時計は、今の伊豆の家を得て以来、ずっと憧れていたアンティークである。チック、タック、チック、タック、ボーン、ボーン。あれを柱に据え付けたら、さぞや風情も増すだろうと思って、一頃ヤフーオークションを繁く覗いたこともあった。しかし落札額の折り合いがつかず断念。しばらく柱時計のことなんか忘れていたのに、偶然今日見つけて、またまた熱がぶり返した。
柱時計の振り子の収まったガラスに「動く」とシールが貼られている。それで2,500円は安いと踏んだ。また、「動く」シールが貼られていない(当然動かないのだろう)のもあって、こちらは2,000円とか1,000円とか。中に一つだけ「完全に動く」というシールがあって、「完全に」が付くと付かないとでは動き方にどう違いがあるのか、とても怪しい臭いがして今日のところは買うのを控えた。出勤の時間が迫っていたし、また、買ったとして、そんなものを職場に持ち運んで何言われるか分からなかったし。気持ちを一ヶ月寝かせて、それでも欲しいと思ったら、そのときに買うとしよう。(あ)

f:id:jijiro:20160604112517j:plain

あやめ湯(18:31〜19:15)4→3人。
タイムラプスは、6月4日(土)5:03〜7:08の伊豆長岡の空。

2.850歩。