いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

春爛漫杵持つ朋の屁ひり腰

いずぃなりの会2日目は餅搗きである。2日目の日程は、第1回が韮山反射炉、江川邸、いちご狩り、狩野川さくら公園の花見と、歩け歩けトイレはどこさのハードスケジュールで、第2回は三嶋大社の花見、せせらぎ散策、楽寿園と、これまたたっぷり歩き、第3回の昨年は、2日目から駆けつけることになった2人のメンバーに配慮して、沼津の千本浜で合流し、牧水記念館に立ち寄った後に沼津港の海鮮丼の店で乾杯したのだった。そして、今年はどうしようかと考え、そうだ、どうせ昼に乾杯するんだったら餅搗きでもして、わいわいがやがや楽しんでしまえというところへ逢着した次第。

もち米は酔っ払う前の昨夜から2升分3kgを漬け物樽で研いで水に漬けておいた。朝食を軽くピザとコーヒーで済ませ、ダッチオーブンに敷いてあった溶岩プレート片を掻き出して水をたっぷり注ぐ。研いだもち米を蒸籠に移したら、これが2升ぴったり入る大きさで、なるほど昔の蒸籠はそういうふうにこしらえてあるんだと合点した。

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米を蒸している間に3人でヨモギの新芽を摘みに出かける(大の親爺3人でヨモギを摘む図は見ようと思ってもなかなか見られませんぞ)。向かった場所は、草餅を搗こうと考えたときからいろいろ近所を物色し、ここのヨモギがいちばん青々としていて、摘むならここだここしかないと決めていた場所で、いかにも散歩の犬がおしっこしそうな道端にヨモギは群生していた。そうなんです、ここのヨモギだけがふさふさと柔らかそうな葉だったんです。

もち米は2升蒸かすのに約40分の目安だったが、途中で水を足したこともあって、蒸し上がるまでに約1時間を要した。ちょうど蒸し上がる頃合いに今日の2日目に加わることになっていた二人を迎え、7人が揃ったところで、さて、いずぃなり会初の餅搗き大会の始まり始まりぃ。

訊くと餅搗きを経験したことのない人ばかりで、かく言う私も、練りと搗きは毎年カミさんの実家でやっているからコツは分かるにしても、手返しだけはこれまで一度もやったことがない。見よう見まねで何とかできる予感はあったが、こればかりはやってみなければ分からない。で、やってみた。記念だ搗いてみよと、順番に杵を持たせ、私はせっせと手返しをする。いいリズムじゃん、できるじゃん、よしよし、よっこら、どっこいしょ。

餅が、それこそ餅肌のようにつやつやしてきたところで3分の1ほどを臼に残し、そこへいよいよ茹でて刻んだヨモギを投入する。搗かれるにつれて徐々に草色に変じていく餅をうっとり眺めながら、皆々シャッターを押しまくる。私にとっても初めての経験だったけれど、何とかうまくできてほっとした。

餅を搗き終わって渇いた喉に流すビールのなんと旨いことよ。搗きたての餅を、あんこ、きな粉、納豆、大根おろしで食べる。みなさん旨い美味しいを連発し、もりもり皿を平らげていく。それでも食い切れずに残った餅はラップにくるんで各自持ち帰りのお土産に。

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正直、こんなにうまく餅搗きができるとは思わなかった。ぶっつけ本番の餅搗きだったけど、帰って行くみなさんの笑顔が満足そうで、それが私には何よりのごちそうでした。ありがとう、みんな。また来年もやるからね。それまでせいぜい元気でいろよ。(あ)

2,229歩。