いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

酒飲めぬ友病む夜の春の雨

茅ヶ崎に住む呑ん兵衛仲間二人と呑む。去年の夏に呑もうという話があったときは私の都合がつかず、では秋口にでも改めてと話していたら、そのうち一人が医者から酒を止められてしまった。その人が最初の一杯くらいなら付き合ってもいいと言うので、今日会って呑もうということになった。

今日の店を探してくれたもう一人の人が、駅から店に向かいながら、店の名前は「がしん」というんだけど、どんな字を書くのか分からないと言う。「我心」かな、いや「雅心」かも、まさか臥薪嘗胆の「臥薪」じゃないよね、なんて言っていたら、その、まさかだった。店に招き入れた店長に由来を訊いたら、これまで苦心したことを忘れないために、その気持ちをそのまま店の名にしたとのこと。

店は鉄板焼きがメインで、半年ほど前にオープンしたという。茅ヶ崎駅から西へ東海道線沿いに3分ほど歩いたところにある。かつて大踏切のあった場所に近い。今はUの字に線路を跨ぐ道が海岸まで繋がってサザン通りと呼ばれている。

店構えは、居酒屋というより小洒落たレストランといった感じだ。厚さが15センチもあろうかという立派な白木のカウンターの向こうで、お揃いの黒のTシャツを着た4人の男が、鉄板でステーキを焼いたり、ポテトを揚げたり、刺身を盛りつけたり、コップに酒を注いだりしている。中に一人白いポロシャツにジーンズスタイルの人がいて、カウンターの中にいたかと思えばフロアで名刺を配ったりしている。この人が店長だった。年恰好は三十代後半だろうか。横浜のレストランで料理を出している長男とほぼ同じ年齢と見た。

正月以来、長男とは会っていない。今の店は家賃が高いから他のどこかへ移りたいようなことを言っていたが、その後どうなっただろう。お手伝いのアルバイト料を払うのが精一杯で、自分の懐に入る稼ぎがほとんどない状態は今も続いているのだろうか。

今日の店の様子をぐるり見渡しながら、長男がこういう店を持つにはあとどれくらいかかるだろう、せめて体を壊さずにやってくれたらと願ったことだった。

今日のタイムラプラス(6:24〜7:00)。富士山が見えそうで見えなかった。

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写真は、茅ヶ崎の居酒屋「臥薪」のカウンター。新入荷の「十四代 秘蔵 乙焼酎」(山形・高木酒造)をいただく。いかにもボトルを頼んだように見えるが、頼んだのはコップにちょこっとだけ。お願いしてラベルの写真を撮らせてもらいました。(あ)

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12,170歩。