いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

貴僧坊の水を孫が汲む

伊豆から小田原へ孫を迎えに行く。藤沢から向かうカミさんとは小田原で合流。8時半に小田原で落ち合う予定だったが、カミさんが到着したのは10時過ぎ。次男が来ていて、それを辻堂駅まで送ってからそちらに向かいます、というメールが8時過ぎに入ったけれど、まさか10時過ぎまで待たされるとは思わなかった。おかげでこっちは2階の二間続きの子ども部屋で、90分もクッションのサッカーボールを蹴らされるハメになり、伊豆へ向かう前からぐったり疲れてしまった。

伊豆の家で昼食を摂った後、湧き水を汲みに貴僧坊水神社に向かう。カミさんはゆっくり休みたいふうだったが、バイクが故障して水を汲みに行けないからと、無理を押して車を出してもらった。孫たちには、神様から水をもらいに行くと伝える。

中伊豆ワイナリーへ入る交差点を過ぎたあたりで、カミさんがぼやき出す。「まだなの? ずいぶん遠いわね」「もう少しだ」。湯ヶ島へ続く国道55号線の薄暗い竹藪に入り、「なんか、クマが出てきそうなところね」「いや、クマじゃなくて(出るとすれば)イノシシ」。すると上の孫が「違うよ、ヌエだよ」だって。孫の方が一枚上手でした。頭が猿、胴体が虎、尻尾が蛇という鵺(ぬえ)は、今ではすっかり孫に知られる謎の妖怪だが、竹藪の薄暗がりは、言われてみれば、いかにも鵺が出てきそうな妖気漂う場所でした。

その竹藪を抜けたところが貴僧坊。ここまで伊豆の家から35分。カミさんは「わざわざここまで水を汲みに来るの、へえ、ご苦労なこった」と半ば呆れ顔。私自身は、ちっともご苦労とは思わないのだが、付き合わされるカミさんからすれば、嫌味の一つでも振りかけたいところなのだろう。用意した15Lの水タンクと、10Lのコマセバケツに、さっさと水を汲んで、そそくさと帰ってきた。この奥に筏場というところがあって、そこのわさび田がまた見事なんだ、行ってみるか、とはとても言えなかった。徒歩4,912歩。自転車49kcal。

写真は、貴僧坊水神社の湧き水を汲んでいる孫。水の神様から授かった大切な水だから一滴もおろそかにしてはいけないよ、と言って柄杓を持たせたら、俄かに真剣な表情になった。水汲みもやるなら世界一となれ(あ)

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