いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

「かぐや姫の物語」を観る

高畑勲監督の「かぐや姫の物語」が、ロサンゼルス映画批評家協会賞のアニメーション賞に選ばれたと知ったのは12月9日。この賞は、アカデミー賞の前哨戦の一つといわれているそうで、2002年には宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」が、同じ道をたどってアカデミー賞に到達している。

この「かぐや姫の物語」がアカデミー賞を受賞するかどうかは、もちろん興味がないわけではない。しかし、それよりも何よりも、私が興味があるのは、原作『竹取物語』の、どこをどんなふうに作品に取り込んでいるのかといった一点に尽きる。それは、私もいつか古典文学を題材に取ったショートアニメーションを創りたいと思っているから。

これはぜひとも観てみたい。いや、観なければいけないと思っていたところ、先日の日曜、TSUTAYA辻堂店の棚に「かぐや姫の物語」が並んであるのを見つけた。えっ? もうDVDが出てるの? びっくりです。が、ケースの中はすべて空っぽ。全部貸し出されている。貸し出しは2泊とあるから、どっちみち辻堂店で借りても2泊後は伊豆だから返せない。もしかして大仁店だったら借りることができるかもしれない。そう思って大仁店を覗いたら、あった、ありました。新作も旧作も5枚で1000円というから、「かぐや姫の物語」の他に準新作4枚もついでに借りてきた。

作品を観ての印象は、まず、描画がきれいだということ。水彩画のような、墨絵に彩色したような柔らかいタッチ。あれは、CGでは出せませんね。実際に絵の具を使って、一枚一枚丁寧に描いているのではないでしょうか。非常な手間ひまがかかっていることは一目瞭然です。それだけでもすごい。とてもとても真似なんかできやしません。

次に、オリジナルの登場人物。かぐや姫が好意を寄せた木地師の捨丸や、かぐや姫の教育係の相模という女官など、原作にない登場人物が加えられていたけれど、そのあたりは素直に首肯できかねるところがある。教育係の相模はまだいいとして、捨丸の存在は微妙だなあ。徒歩2,523歩。自転車328kcal。

写真は、韮山町の石堂橋から見た富士山。昨日はこの土手道を大場からずっと歩いてきた。若い女性が橋の向こうからデジカメで富士山を写していたが、私は敢えて橋を入れてみた。空澄めば御富士にかなうものもなし(あ)

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