いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

ぼろ家の無事見定むる蜻蛉かな(あ)

夏休み明けの音楽の授業が2週目に入った。
今週の月曜、授業の後に音楽の先生から、「先生は、今歌っている歌(5曲)の中でどの曲がいちばん好きですか?」と訊かれた。私は、とっさに「今歌った曲」と答えた。
今歌った曲とは「時の旅人」という合唱曲のことで、これがいちばん歌いやすい。だから好き。
単純だけど、そう思う。
他のクラスでは森山直太朗の「虹」だったり、いきものがかりの「茜色の約束」だったりに加わって歌うが、基本的に元がJ-POPの歌は子どもたちの歌声についていくのがやっとで、とても歌いこなせない。しっかり音の取れる子どもたちには感心するばかりである。私の耳はそういう音楽に慣れていない。
それで今日、5校時の予鈴が鳴って音楽室に行くと、音楽の先生が子どもたちが来るのを待ちながらピアノを弾いていた。弾いていたのは「浜辺の歌」。
♪あした浜辺を さまよえば 昔のことぞ 偲ばるる♪と、思わず口ずさみ、「昔の歌って、いいですよね」と私が言うと、音楽の先生が、「一つひとつの音符に言葉が乗っかっているから歌いやすいですよね。先生が『時の旅人』が好きだというのは判る気がする」と言って、続けて「あの素晴らしい愛をもう一度」、「心の旅」、「太陽がくれた季節」を弾いてくれた。
うっ、一瞬、青春時代にタイムスリップしたぞ。


【写真】ムギワラトンボ。

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シオカラトンボの雌をこう呼ぶ。
台風に備えて、風の当たらない窪みに移動させておいたプランターを庭に戻した。四つ並べていたら、その一つにムギワラトンボが止まった。家が無事かどうか見にきてやったぜ、というふうに眼をキョロキョロ動かしている。こいつも台風が通過するまでどこかに避難していたのだろうか。
この時期、昔は空にたくさんのトンボが飛んでいた。虫取り網ですくうと、たちまち虫かごがいっぱいになるくらいたくさんいた。あんなにたくさんいたトンボは今はどこに消えてしまったんだろう。
♪ゆうやけこやけの赤とんぼ♪を今の子は知らない。だけど我々大人だって、♪十五で姐やは嫁に行き お里の便りも絶えはてた♪事情を知らないし、そういう時代の風景も知らない。だから、今の子が赤とんぼを知らなくても、それは当然なのだ。赤とんぼなんて飛んでないんだから。
そうではあるのだが、ゲーム機を夢中になって操作する孫の姿を見ていると、一抹の寂しさを覚えるのも事実である。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】9月5日(水)5:14〜7:35の韮山方面の雨空。35秒。

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