いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

地区清掃終えてベンチの花木槿(あ)

身近の人の葬儀から2ヶ月が経った。それで、かつての同僚7人が平塚の故人宅に集まった。
もっと早くに訪ねるつもりでいたが、市役所への行き来やら、その他諸々の手続きで落ち着かないから、もうちょっとあとにしてくれないかとの奥さんのご意向もあり、今日に延ばしていた。
平塚のお宅には集合の午後4時より30分早く着いた。もともと平塚駅ビルのスタバでコーヒーを飲みながらiPhoneの充電をするつもりで早めに家を出たのだが、伊豆長岡駅に着いたところで、奥さんから「1時にみんなが集まると聞いてずっと待ってるのに誰も来ない。どうなってるの?」と電話が入った。私はてっきり4時だと思っていて、奥さんは奥さんで1時だと思い込んでいた。
どこで齟齬をきたしたのだろう。初期の話で1時集合としていたのを、あとで4時に変更して、それを奥さんに伝えたつもりで伝えていなかったか。
我々が来ると思って、1時から、いやそれより前からずっと奥さんは待っていたのか。うわっ、やらかしちまった。そのことを思うと、ただただ申し訳なくて、早く行って奥さんに謝りたい一心で、平塚のお宅まで急ぎに急いだ。
仏壇が、かつて囲碁をやっていた和室にあるのは知っていた。まずは線香をあげて、身近の人にまた来たよと告げようと仏壇を覗いたら、線香立てがない。位牌もない。どうしたもんかとぼけっと立っていると、私の手土産の「ジンダゴ」を2階台所で炙っていた(1階台所はガスを止めてあるとのこと)奥さんが降りて来て「どうぞ、お線香でもあげてやってください」と別の部屋に案内した。
その部屋には焼香用のテーブルが置かれ、高いところに遺骨があった。左側に白い胡蝶蘭が飾られ、右側の介護ベッドの隅に遺影が立てられてあった。額に収まった顔は、今にも口を開いて何か言いたげな表情をしていた。
「(身近の人が)病院から戻って来たら、このベッドに寝かせ、あたしはこっち(胡蝶蘭のある方)にベッドを並べて寝るつもりだった。……いまだに信じられない」
か細い声で奥さんはそう言う。
身近の人が逝って2ヶ月経ったけれど、奥さんの心の時計は今でも二人がご一緒だった時のままで、少しも動いていないのかもしれない。


【写真】庭のムクゲ(木槿)。

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ムクゲは枝がうちわの形に広がり、南隣家の玄関をすっぽり覆って見えなくしている。だから、目隠しとしてまことに都合がいい。
が、ムクゲの下に椿の木が赤と白と2本あり、こいつの背丈がムクゲの枝を脅かすまでに伸びてきた。目隠しとしてはいいのだが、あまりにジャングル化するとむさ苦しくて仕方がない。蜂に巣を作られても困る。夏休みに入ったら、重なった枝を剪定して、ちょいとばかりスッキリさせましょう。


【タイムラプス】6月30日(土)6:32〜8:36の伊豆長岡の空。31秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10216750146968219/