いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

年の瀬や想ひを燃やし老い集ふ(あ)

【写真】水晶苑のサルビア

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真っ赤なサルビアは夏の花だとばかり思っていた。それが真冬の今、高齢者温泉施設・水晶苑の玄関先で色鮮やかに咲いている。どれだけ花期が長いのかと調べたら、どのサイトにも花期は5月から11月までとあって12月は含まれない。
赤と緑はクリスマスカラーだが、もしかしたらクリスマスまで楽しめるようにと、ご近所の篤志家が咲く時期を遅らせて育てたのかもしれない。
ちなみに赤いサルビア花言葉は、知恵、哀悼、尊重、燃える想い。

【温泉】水晶苑。
今日は湯屋グッズをバイクに積んで、仕事場から直で水晶苑へ向かった。そうすることで午後2時には碁が打てる。
湯から上がって囲碁サロンへ顔を出すと、碁盤が4面並べられ8名が熱戦中で余っている人は誰もいなかった。こういう場合は後から来るもう一人を待ちながら対局を観戦することになる。
それで、衝立の隣で対局していた白髭師匠の碁を観戦。なるほどうまいところへ打つなあ上段者は違うなあと感心しながら白髭師匠の一手一手を見つめる。それがとても勉強になる。岡目八目とはよく言ったもので、傍で見ると全体の攻防がよく見えるが、自分で打っているとまるで見えなくなってしまう。戦っていると頭にカッカカッカ血が上り、冷静でいられなくなるんだなあ。
白髭師匠の碁を見ていたら、隣で対局を終えた大きな栗畑氏が「私は休憩するから、この人とやって」と私に声をかけてくれた。この人とは大きな栗畑氏と対局していた人で、前に何度かお会いして顔は見知っているが一度も話したことがない。自己紹介をし、大きな栗畑氏とは4子置かせてもらっていますと言うと、では5子でと対局が始まる。お名前が「センチメンタル・ジャーニー」でデビューした歌手と同じ姓なので、今度またお相手してもらう時のためにジャーニー氏とでもしておきます。
ジャーニー氏との5子局は、果敢に攻めていった2箇所の大石がダブル撃沈して中盤で投了。白髭師匠の碁を直前に見て勉強したはずなのに、それが全く活かされないのが情けない。隣で座椅子にもたれてうたた寝していた大きな栗畑氏と早々に交代した。
再び白髭師匠の打ち方を見ていたら、今度は別のところから声がかかった。建材氏である。ちょっとトイレに行ってくるからその間代わりに打っていてくれと言う。建材氏と打っていた相手は、私が囲碁サロンでデビューを果たした時の対局相手で、元教員だったとは白髭師匠から聞いて知っていた。
建材氏がトイレに行っている間、元教員氏と少し話をする。建材氏は自分の代わりに碁を打ってくれと言ってトイレに立ったが、それは私に碁を打たせたいがための謂で、実際に私が元教員氏と打ち始めたら建材氏は「余りの人」になってしまう。元教員氏もそのことを心得ていて、私と建材氏と対局させるために建材氏がトイレから戻ってくるまでの間、碁を打たずに私の話相手になってくれたというわけです。
元教員氏は東北の大学を出て静岡県の教員になった。初任は中学で後に高校に転じた。当時は高校で教員が不足していて、高校へ行かないかと声をかけられ採用試験を受け直して高校の教員になって40年勤めた……。
一方、私の情報はあまり得ていなかったらしく、私が中学校で支援員をしていることは知らなかった。そうとも知らずこれまでのご無礼の数々お許しください、と時代劇の侍みたいなことを言う。いえ、ただ子どもたちと遊んでいるだけですからと言うと、それがいいんです私にはできない、いや、教師の鏡だと妙竹林なおだて上げを言う。
そこへ建材氏が戻ってきて、私と健在氏の対局が始まる。互先で私が白を持っての2局は1勝1敗の五分。元教員氏は私たちの碁をしばらく見ていたが、そのうち白髭師匠から声がかかり、そっちへ移って行った。

【タイムラプス】12月19日(火)6:17〜7:49の伊豆長岡の空。22秒。

【歩数】3,807歩。