いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

白粉を汗に溶かして子らの見得

昨日、7月2日(土)の「源氏あやめ祭」1日目のことを書こうとしたら、骨董市の話だけで1,200字を超えてしまった。それで祭りの様子は今日に回した。
骨董市からそのまま職場に行ったら、子どもは5人しか来ていなかった。こんなことは珍しい。土曜日の放課後児童教室の利用者はだいたい15人くらいになるのが通常だが、もしかしたら普段来る子も、祭りに練り歩く踊りの準備に駆り出されていたのかもしれない。
最後の子のお迎えが午後6時少し前だったので、もう一人のスタッフ(土曜は午前も午後も二人体制)が「では、私たちも6時になったら上がりましょう」と言ってくれた。通常6時半終了のところを30分早めたわけだが、仕事は時間給なので、当然その分は給金から削られる。まあ仕方がない。仕事が終わったのにアホみたいに職場に残ってタイムカードの時計ばかり気にしているよりはよほどいい。

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30分早く職場を出ることができたので、温泉場の方へ行ってみることにした。ここは伊豆長岡温泉の旅館やホテルがずらりと並ぶメインストリートで、普段はかつての活気はどこへやらといった寂しさを漂わせているのだが、祭りともなればご覧の通り、道の両側に屋台が並んで結構賑やか。ただ、6時を過ぎたばかりということで、明かりはまだ灯されてはいなかった。
通りをぶらぶら歩いていたら、教室ではなかなかのやんちゃぶりを発揮する4年の男の子が声をかけてきた。手にラムネの瓶を持っている。その澄み切った笑顔。根はいい子なんだよねえ。少し離れたところからお母さんがぺこりとお辞儀した。そのお母さんのところへ男の子が私にさよならと言って走り寄っていく。その微笑ましい光景を見ながら、この男の子はお母さんが大好きなんだと思った。

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通りの店に射的場があった。屋台ではない。きちんとした戸建の店である。初めてこの店を見たときは、今どき射的場なんてあるんだ、入る客なんているんだろうかと思って通り過ぎたものだが、さすがに祭りともなると気分に押されて入る人もいるようだ。早晩、店をたたむことになるだろうと見ているが、今のところはしぶとく(失礼)食らいついているようです。
6時半少し前にあやめ湯へ向かう。そうしたら、あやめ湯前の交差点から先は通行止めになっていた。踊りのパレードは7時からと番台のおばちゃんに聞いて、その5分前に湯から上がってパレードの通りへ急ぐ。

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パレードは7時ちょうどに始まり、古奈地区の五つある町内会の老若男女がお揃いのユニホームで踊りを披露する。踊りと言っても手踊りのような穏やかなものではなく、どちらかといえばよさこいソーランのような賑やかなな様相。トラックに巨大なスピーカーを積み、そこから耳をつん裂くような大音響を発する。マイ桶氏が先日あやめ湯で、昔のあやめ祭は良かったと嘆いていたが、パレードの様子を見てなるほどこういうことだったんだと納得した。

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踊りに参加するんだと前日に言っていた子を必死に探したが、どの町内会にも見つけられなかった。代わりに、これまたやんちゃグループの4年の子を見つけた。大人から踊りの手解きを受けているふうで、顔が真剣そのもの。手を振って私の存在を知らせようと思ったが、邪魔をしてはいけないと思ってやめた。
もう一人見つけた。こちらは3年の男の子で、土曜に一度だけサッカーをしたことがある。J2リーグのクラブに所属しているとか言っていた。その子と目が合い、手を軽く振って挨拶をする。頑張れよ、何事にも頑張れよ、今の頑張りがきっとこれからの君の宝物になるから…。子どもたちの踊りを見やりながら、そんなことを思っていた。

12,012歩。