いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

鰻棲む川はいずこの秋の風

今日から金曜まで二学期中間テスト。それで今週は、勤務日でない水曜と金曜も監督や採点のために出勤することになる。

研究室で採点をしていたら、同じ科の人が入ってきた。普段はあまり研究室に顔を見せない人だが、以前、『伊豆の踊子』のテキストのことで世話したことがあり、それで他の人よりは割と話すことはあった。

何かの資料を探しに来たようだったが、ひょんなことから釣りの話になった。そうしたら、実は私イワナが専門なんです、釣りの雑誌に原稿を書いているんです、開高健研究会のメンバーなんですと、そこから延々1時間以上に及ぶ釣りの話が始まった。釣り雑誌に原稿を書くくらいだから相当の凄腕なんだろうな。まさか近場にこんな達人がいたなんて驚き桃の木です。

今年釣ったイワナの写真があるのでお見せしますよと言って部屋を出て行ったと思ったら、すぐにノートパソコンを抱えて戻ってきた。かかった魚は逃すまいの鼻息でパソコンを立ち上げ、クリッククリックで画像を次々と私に見せてくれる。これは今年9月に只見で釣ったイワナなんですよと言われて見た画像には、50センチもあろうかと思われる大イワナと、仕留めたりの笑みをたたえたご本人が写っていた。うへ〜凄いですねと言ったら、いえいえまだまだでかい1メートルクラスのがいますよ、いつも世話になる宿に剥製で飾ってあります、こんなの小さい方ですよ。

そうそう、これは6月に撮ったビデオなんだけど、と言って見せてくれた動画には、なんと湖を泳いでいるツキノワグマの姿が映し出されていた。ボートから撮ったのだと言う。しかも1メートルの至近距離から。よくそんな近くまでボートを寄せられたもんです。ボートの縁には熊の引っ掻いた爪痕がありますよアハハって、笑ってる場合じゃないでしょう。ひっくり返ったら大変なことになっていたでしょう。まさに開高健オーパを地でいく人だったんですね、知りませんでした。

私ねえ、開高健と一緒に釣りをしたことがあるんですよ。ぎょええええ〜、それっていつの話? 12歳のとき、そのとき持っていた本にサインしてもらいました。なるほど、そこから釣りに目覚め文学に目覚めたんですね。

いや〜、身近にこんな方がいるなんて思いも寄りませんでした。イワナ釣りを私もやってみたくなりました。

あやめ湯(18:30)2→3人。

14,284歩。

写真は、大仁小学校の脇を流れる深沢川。韮山峠付近を水源として狩野川に注ぐ。今日イワナの話をしてくれた人は、この川で鮎の切り身でウナギが釣れると言っていた。見た感じそんな川には見えないけど。ウナギが釣れたのはたぶん昔の話だろうね。(あ)

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