いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

大岡信ことば館と楽寿園

月曜の日課となったため三島へ出勤。おかげで月曜が休館日で叶わないでいた「大岡信ことば館」に入ることができた。入館料500円。「見ることはさわること?展」と称して、大岡信の4編の詩と音と映像のコラボレーションを味わった。映像は水の風景を映したものと、それと同じ風景を反転させたネガフィルムが並べられてあり、その映像を見ながらバックに流れる詩の朗読を聴くという趣向。そして、詩の朗読が終わったところに韮山高校音楽部の合唱が飛び込んでくる。なかなか凝った演出になっていたが、正直言って、頭の中でそれらのコラボレーションをうまく整理できなかった。映像に目を持っていかれると、詩の朗読を聴き取ろうとする耳が疎かになる。合唱のみごとなハーモニーに耳を奪われていると、映像が醸し出す雰囲気を味わいきれない。見るだけではダメなんだ。さわってみなければダメなんだ。水は、それ自体に色はない。形もない。でも、さわってみて初めて、冷たさとか温みとかが分かる。そういうことを、このコラボの展示(?)から読み取ってみました。

大岡信ことば館」を出て、駅の反対側にある楽寿園に入る。ここも前々から行ってみたかったところ。入園料300円。10月中旬とは思えない強い陽射しから逃れて、木漏れ日の散策路を歩く。SL機関車が展示されてある近くの広場では、小学生の集団が、クラスごとだろうか、賑やかに弁当を広げていた。明治23年に建てられたという楽寿館を見学したかったが、開放の時間まで1時間以上あったので已む無く断念。南口から出て、大きな鯉が泳ぐ水路に沿って歩く。鯉も強い陽射しを嫌って橋の下に固まっていた。この辺りは大岡信が子供の頃よく遊んだ場所だと「ことば館」の説明にあった。そのまま水路沿いに歩いていったら三島広小路駅に出た。頭の中にまた一つ新しい地図ができた。鯉どもよ水の中でも暑かろう(あ)

f:id:jijiro:20131012054635j:plain