いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

スキー仲間と飲み会

かつてのスキー仲間と平塚で飲み会。メインのメンバーは今も毎年欠かさずスキーを楽しんでいるが、私はここしばらく遠ざかっている。かれこれ7、8年近く行っていない。すっかりかつてのメンバーになってしまった。それでもありがたいことに、毎年声をかけてくれる。今回の飲み会に集まったのは13人。あの時はああだったこうだったと、ひとしきり思い出話に花を咲かせる。私はみんなの話を聴きながら、ビッグなコブ斜面を難儀しながら滑り降りたり、傾斜45度の壁を転げ落ちたり、新雪にずっぽり埋まって身動き取れなくなったりしたことを懐かしく思い出していた。スキー板は物置棚の奥深くに仕舞いこんであるが、そこから引っ張りだして履くことは、多分今後もないだろうな。

柳田邦男著『壊れる日本人』(新潮文庫)を読む。ケータイ・ネット依存症が広がる現代社会では、「だが、しかし」と考える視点が大事であるという。あまりにも便利で効率性がいいがために削ぎ落とされる部分についてじっくり考えてみる必要があるのではないかと説く。ちょっとだけ非効率がいいのだと。また、齋藤孝氏が、文学作品を地方の訛りで朗読するのを奨める活動をしていることを、この本で知った。「例えば夏目漱石の『坊っちゃん』を津軽弁で朗読する。テレビ番組では津軽弁を正しく使える人に読んでもらっていたが、まるで別の小説かと一瞬感じるほど、イメージが変わってしまう。黙読するのとは全く違うリアリティがある。人物とその世界が立体感と動きのある感じで立ち上がってくる。標準語では物語が向う側の「対象」になってしまうが、地方訛りで読むと、物語が自分の世界に境界をなくして入ってくるのだ」。訛りを聞く側からするとそうかもしれないが、私にはまだ少年時代の「津軽弁は汚い」というトラウマがあって、気恥ずかしさ無しで人前で話すことはできないのだ。ふるさとの訛愛しき盆帰り(あ)

flash画はノンフィクション作家・柳田邦男。私も、ちょっぴり非効率を心がけています。

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