いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

山茶花や咲くのは早いまだ早い(あ)

 「オール讀物」今号に石田衣良の『大塚ウヰスキーバブル』が載っている。
 石田衣良の作品を読むのは初めてだけど、ご本人は以前よくNHK教育の若者トーク番組に出ていたので見て知っていた。
 「今年の秋はページをめくるようにやってきた」という表現は、いかにも若者うけしそうな表現だけど、そうか、そういう表現をする人なんだ。
 まあ、これまで飽きるほど秋をやり過ごしてきている身にはピンとこないけどね。それだけ感性が鈍ってきてるのかな。
 作品は、JR大塚駅周辺のウイスキーバブルを巡る騒動にひと役買うという内容。「のんびりハイボールでものみながらきいてくれ」というから、ではとこっちも呑気に焼酎お湯割をぐびっとやりながら作品に付き合うことにした。外に出かけるだけの財がないからもっぱら家のテーブルでだけど。
 作品にはラベルのボレロが流れる。そこでカラヤン指揮のボレロを流す。もちろん音源はケータイ。指揮者の違い、スピーカーの違いで同じ楽曲でもまるで違った曲に聴こえるというが、私にはその違いがよく判らない。
 でもこうしてひとり焼酎お湯割をちびちび飲りながら静かにボレロを聴き、本をめくって過ごす夜長もいいもんだ。それには堅苦しい作品はご法度。『オール讀物』あたりがちょうどいい。


【今日の一枚】庭のサザンカ(山茶花)。

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 暦はまだ10月だというのに、もう見頃を迎えています。
 ♪山茶花 山茶花 咲いた道 焚き火だ 焚き火だ 落ち葉焚き♪
 童謡「たき火」の2番です。そこに山茶花が登場します。作詞は巽聖歌(本名:野村七蔵)。巽氏は岩手県出身の児童文学者。昭和16(1941)年、NHKのラジオ番組「幼児の時間」で放送された。
 小さい時に歌った歌は、今でも折に触れて口ずさめる。あの頃はわけもわからず歌ってたけど、こうしてこの年になるまで覚えてるんだからすごい。いや、覚えてる自分がすごいんじゃなくて、歌の持つ力がすごいってこと。
 今の子どもたちにもきっと忘れられない歌があるはずだけど、それを思い出すのは還暦を過ぎてからだろうな。それまでは封印大事に仕舞っとけ。そして60年後に涙するのだ。
 奥の、屋根に届きそうなくらいに(実はもう届いちゃってる)丈を伸ばしている深緑は寒椿。ピンクの八重を枝という枝にびっしり咲かせます。例年だと山茶花に先駆けて咲くのに、今年はなぜかまだ咲いてません。
 横須賀のカミさんの実家のお供えにはいつもここの寒椿を剪って渡す。が、今年は間に合わずに蕾の山茶花を渡した。その山茶花も今頃はかの仏壇を賑わしているだろうか。


【書】「乗竜(龍)」じょうりょう・じょうりゅう(No.1,229)

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 「①竜に乗る。転じて、天に上る。②四ひきの竜。③竜のようなよい婿を得た故事による。<楚国先賢伝>」(『旺文社漢字典』第2版)
 「乗」は、木の上に人が立っているさまで、上に「のる」意を表す。転じて、のりものの意に用いる。
 「竜(龍)」は、つのをはやし、大きな口をあけた頭部をもたげ、(四本の足を持つ)大蛇ににた長いからだをくねらせている形にかたどり、「りゅう・たつ」の意を表す。


【ディジタル画】『それから』 三の六(No.669)

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 代助は一寸話を已めて、梅子(嫂)の肩越しに、窓掛の間から、奇麗な空を透かす様に見てゐた」。代助は嫂を花見に誘う。そうか、花見の季節なんだね。寒さも幾分和らいで桜の咲く頃になったか。
 窓越しに庭木の枝振りを眺めて茶を一杯啜る。そこで一句。「暁を覚えず春眠独居かな」。そんな一句もするりと出てきそうな日本間である。こんな日本間に大の字に寝てみたい。


【タイムラプス】10月29日(土)6:05〜7:56の伊豆長岡の空。27秒。

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【新型コロナ】10/29(土)23:55現在(Yahoo!より)
<国内>
新規感染者数→44,625(前週同曜日比 +10,756)
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<静岡県>
新規感染者数→933(前週同曜日比 +142)