新じやがの不揃ひのまま泥ゑくぼ（あ）

　引越し用のダンボールが宅配で届いた。
　早速孫娘が荷造りを始める。が、荷造りをしてもそのダンボール箱を積んで置く場所がない。なくても平気とばかりにどんどん段ボール箱を作っていく。一体どこに寝るんだ寝る場所がないじゃないか。
　一刻も早く新しいところに移りたいんだな。
　新しいところに移れば、あたかもそこには明るい未来が待っているとでも思っているんだろうか。
　でも、そこに待っているのは描いた通りの幸せかもしれないし、思いもよらぬ不幸かもしれない。
　孫よ、これだけは言っておきたい。幸せは自分の手で掴むものだと。不幸は自分の力で乗り越えるものだと。
　何をもって幸せとするか。それは人それぞれで違うだろう。お金をたくさん持っていることに幸せを感じる人もいるだろう。お金がなくても、世のため人のために懸命に汗を流すことに幸せを感じる人もいるだろう。
　たまたまパパとママが出会って、たまたまこの時代に命を授かったことは、これまたたまたまなのだ。私たちはそういったたまたまの運命を生きている。今からアフリカのライオンになろうと思ってもなれるはずもない。
　私たちは、どこでどう生きようが、どこで誰と出会おうが、この時代の地球で授かった寿命を、自分でうまくコントロールしながら全うするしかないのだ。

【きょうの一枚】ポテトグラタン。

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　「村の駅」で買ってきたポテトがだいぶ残っていたので、ポテトを使った料理を考えた。
　さっと思いつくのはポテトサラダだが、孫娘はマヨネーズにアレルギー反応を起こす。だから作れない。ではどうする？　と考えて決めたのがポテトグラタン。これならポテトサラダより簡単、たぶん。
　中位の大きさのポテトを4個選ぶ。それを洗って皮ごとスライスし、レンジで温める。スライスポテトにラップをかけて600wで5分チン。それをグラタン皿に分けて千切りピーマンを上に散らし、ベーコンを細かく切ってまぶす。さらにその上にナチュラルチーズを敷いてオーブントースターで焦げ目をつけたらおしまい。いや、これ、ポテトサラダよりピザを焼くより手間いらず。これに唐揚げを一皿加えたら、最高のおもてなし孫料理だ。

【書】「建白」けんぱく（No.1,132）

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　「意見を上に申し上げる。建議。白は、申す意。」（『旺文社漢字典』第2版）
　「建」は、聿(筆を手にとる意)と廴(引く意)とで、筆をまっすぐに立てて書く意、転じて「たてる」意を表す。
　「白」は、諸説があり、どんぐりなど、台座付きの木の実(中身が白い)の形、親指のつめの形、半月の白く輝く形などにかたどるという。いずれも「しろい」意を表す。

【ディジタル画】『坑夫』（No.572）

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　汽車に乗る前に長蔵さんと私は二人して用を足す。用を足して私は、これまで親切にしてくれたお礼を長蔵さんに言い、あとは一人で何とかするからと言って別れようとするが、長蔵さんは言う。「一人で遣れるものかね」「なに遠慮しないでもいゝ。先方迄送つてあげるから心配しないがいゝ。ーー袖摩り合ふも何とかの因念だ。ハゝゝゝゝ」。
　どうしてそこまで親切にしてくれるのか判らない。
　今回もすべてConceptsで描いた。　