台風に庭をまかせて独り酒（あ）

【きょうの一枚】庭の落ち葉。

f:id:jijiro:20210919134507j:image
　台風14号が日本海へ抜けるかと思いきや、進路を真東に変えて北九州に上陸し、そのまま東に抜けて愛媛松山に再上陸した。このままだと本州南岸を舐めるように東進し、今夜は伊豆半島を直撃しそうな気配とあっては捨て置けない。庭に放置された細々したものを、飛ばされないように風除けの場所に移動させなくてはいけない。
　と思ってテレビの情報を注視していたら、そのうちテレビは、強い台風14号は温帯低気圧に変わる見込みと予報した。これで、暴風の直撃はなくなったと予断し、庭の片付けをやめた。
　が、見てのとおり、庭は落ち葉だらけ。この落ち葉はすぐ上の柿のもので、実を一つも提供しない癖に葉だけは毎年律儀に落としやがる。下は砂利を敷いているから熊手を使えない。この落ち葉、こう見えてもなかなかに厄介なのである。
　で、落ち葉拾いもやめた。気まぐれな風が、自然の力でどこぞへ吹き飛ばしてくれるのを待つのが自然との共存だと、都合のいいときだけ都合のいいことを考えたりしている。

【書】「山麓」さんろく（No.825）

f:id:jijiro:20210919134312j:image
　「山のふもと。山根(さんこん)。」（『旺文社漢字典』第2版）
　「山」は、高い山々が連なっている形。中国の山は火山活動によってではなく、地殻の変動や水の浸食によってできた山が多いので、山が連なっている形に作られている。
　「麓」は、林と、音を表す鹿(ろく＝つづく意→絡)とで、山につづく森林の意を表す。「麓」は常用漢字ではなく、人名用漢字に分類される。

【ディジタル画】『ざるいしちょっと昔の旅』33（No.267）

f:id:jijiro:20210919134145j:image
　田んぼの草取りをするかっちゃ(お母さん)。
　田んぼの草取りは重労働で、しかも手を抜けない大事な作業。手を抜くと、あれよあれよという間に雑草に覆われて稲に栄養が届かない。それに、見た目が格好悪いし目立つから、あすこのかっちゃは何やってるだという批判を浴びることになる。口には出さなくてもそういう目つきで見られる。だから手を抜けない。
　広い田んぼを一人で草取りするのは気が滅入る。だから、仲間に声をかけて「お互いさま」で助け合う知恵が自然と生まれたのだろう。同じ苦労を分かち合う仲間なら、苦しいことも苦しくなくなるといったところか。
　いずれにしても、農家のかっちゃはめげない。そのたくましさに脱帽。　