紫蘭咲く庭の錆びたるドラム缶（あ）

　パソコン、iPad、iPhoneの画面を四六時中見ていると目をやられる。
　何時間もネットゲームに没頭する上の孫のことは言えない。私だって液晶画面を見だしたら止まらない。
　目がしょぼついてきたなと思ったら庭へ出る。で、庭に散り落ちた葉っぱを拾ったり、目立つ雑草をむしり取ったりする。お、サンチュに水を遣んなきゃなと、ジョウロを取り出して水をかけてやる。ついでにイチゴの苗とパンジーにもかけてやる。そんなふうにして目を休める。
　勤めに出ることがなくなってから、日中はそんなことばかりしている。書を書いたり絵を描いたりするのはもちろん、コラムや書籍を読むのにもiPadを使うから、朝から晩まで液晶画面を見っぱなしになる。
　外の空気を吸ったとき、ふと四コマ漫画のアイデアが天から降りてきてくれないかと思ったりするが、世の中そんなに都合よくはいかない。まるでひらめかない。それって私に才能がないってこと？　と落ち込む。落ち込んで、気分転換に馬券を買うが、外れて余計に落ち込む。そんなトホホな生活を漫画にしたら面白いかもしれないと、そこに新たな活路を見出そうとするが、そんなものを面白がってくれる人なんているわけがないと思い直す。どんどん泥沼にはまり込む悪循環。
　そんなふうにしょぼくれながら郵便ポストの上のツゲ(柘植)を剪定していたら、夕方、市教育委員会から封書が届いた。開封すると、4月支給分の給与明細書が入っていた。やれ嬉しや。万馬券が当たった気分。早速郵貯に走ったら、しっかり口座に振り込まれてあった。拾う神あり、救う神あり。これでひとまず一月はしのげる。
　問題はそのあとだなあ（と、ぢっと手を見る）。

【今日の一枚】シラン（紫蘭）。

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　散歩の道で見かけた。近所の庭には白いのが咲いているが、白くても紫蘭というのだろうか。

【書】「柏酒」はくしゅ（No.675）

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　「邪気を払うため、元旦に飲む酒。このてがしわの葉を浸したもの。柏葉酒。」（『旺文社漢字典』第2版）
　「柏」は、常用漢字だと思っていたら違った。常用漢字外（人名用漢字）だった。でも、常用漢字「伯」「拍」「泊」「迫」の音符はすべて「白＝はく」なのは明らかで、どんぐりの形なのも明らか。
　「柏」は、地元の中学校の生徒会歌にも出てくる馴染みある木だが、生徒たちは、桜や梅の木は判ってもどれが柏の木だかは知らない。
　「酒」の音符は酉(ゆう)。酉は酒樽の形で、酒のもとの字である。「さけ」をいう。→白川静『常用字解』
　「酒」がこのコーナーに登場するのは三度目だが、毎回違う形のを書いている。どれもこれも書いて、楽しい。するりと感情移入してしまう。

【ディジタル画】第48代横綱大鵬幸喜（No.119）

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　横綱白鵬の一代年寄襲名問題に絡んで名が挙がった第48代横綱大鵬。ネットに当たったら、大鵬が一代年寄の緒だったことがわかった。あまりに強かったから、当時の相撲協会が特例で認めたんですね。
　「水彩＆ぼかしツール」で影を描いたが、描き方が汚い。きれいなグラデーションになってない。ダメダメです。　