いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

ひよと鳴き鳥飛び来たる春隣(あ)

 ヒヨドリである。

 庭の椿の花もポツポツ咲くようになって、その蜜を吸いにきたのだろうか。
 私は、朝食のとき、和室のカウンターの椅子に腰掛け、障子戸を開けて庭を眺める。そうして庭を眺めながらホットサンドを食う。すると時折、どこからか鳥が飛んできてツバキの茂みに隠れたり、ムクゲやサルスベリの枝を揺らしたりする。梅が咲けば、ウグイスの初鳴きが聞こえないかと耳をすませたりもする。
 今朝は、どこからともなくピヨと鳴き声が聞こえてきた。かと思ったら、図体のでかい鳥が飛んできてサルスベリの枝に止まった。それが、ヒヨドリだった。
 ヒヨドリは、この庭にはめぼしい獲物がないとみたか、すぐに飛び去っていった。でも、ヒヨドリに限らず、ウグイスやメジロなど、いろんな鳥が入れ替わり立ち替わりやってきて目を楽しませてくれるのは、庭があり庭木があればこそだ。
 こんな暮らしをしたかったという暮らしを今している。都会から田舎に引っ込んで、さぞ不便になったろうと思いきや、ちっとも不便を感じない。蓄えはまるでないけれど、案ずることはない、心はたっぷり豊かである。


【今日の一枚】雪をいただく富士山。

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 「先生、見て、見て。今日の富士山、きれいだね」。給食を終えた昼休みに、クラスのある子に言われた。
 言われた方を見ると、桜の裸木を透かして、雪にすっぽり覆われた富士山が見えた。ホームルーム教室の窓は北側と西側に開かれていて、北側の窓からは富士山が見えるのである。
 生まれたときからずっと富士山を見て育った地元の子の目にも今日の富士山は格別きれいに映ったのだろう。今年の富士山は雪が積もらないねと言っていたら、先週の土日に降った雨が一瞬にして富士山を雪化粧させた。やっぱりこの時期の富士山は白くなくちゃいけないね。
 写真の富士山は、タイムラプスを撮った後に、同じデッキから撮ったのを編集で拡大した。


【書】「壺皿」つぼざら(No.583)

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 「①本膳(ほんぜん)料理に用いる、小さくて深い食器。②ばくちの采(さい)を入れてふせるのに用いる器。壺。③見開いた大きな目。」(『大辞泉』)
 「壺」は象形文字。常用漢字ではないため、白川静『常用字解』には載っていない。そろそろ『字統』が欲しいところだが、1冊1万8000円はさすがに手が出ない。
 「皿」は、浅く平たい皿の形。皿の中にヽを加えて血のある形は血。皿の上に水が溢(あふ)れている形は益(益)で、溢(いつ)のもとの字である。皿(盤)に水を入れて、自分の姿を映している形は監で、水鏡(みずかがみ)をいう。盃(さかずき)から監(かがみ)・盥(たらい)に至るまで、水に関する大小の器はことごとく皿の形で示される。→白川静『常用字解』


【タイムラプス】1月29日(金)6:04〜7:10の伊豆長岡の空。33秒。

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【新型コロナ】1/29(金)10:00現在(Yahoo!より)
新規感染者数→4,133(前日比 +163)
重傷者数→1,032(前日比 −11)
累計死亡者数→5,500(前日比 +113)