いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

台風の去つて雨漏る上の星(あ)

今日はずっと台風19号の動きを窓から眺めていた。

荒れ狂う暴風雨をタイムラプスに収めておこうと、iPhoneを雨バージョンの軒下にセットしたら、それはタイムラプスではなくビデオ動画だった。それでもう一度取り直そうとしたら、次のような画面が出た。

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次に、「NHKニュース・防災」アプリに、

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と出て、外の防災無線でも避難場所を伝えているが暴風雨にかき消されてよく聞き取れない。雨戸を閉めきっていたらなおさら聞こえないだろう。台風のたびに思うのだが、防災無線が防災連絡になっていない。この画面を、どれだけの人がみているだろう。

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トイレ前廊下の窓から見える雨は、瀑布の裏側の洞穴から見ているような降り方。上の雨樋が決壊したようだ。

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午後4時半過ぎ、とうとう伊豆の国市に「大雨特別警報」が発令された。が、この段階で避難する気はまったく無し。

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停電になっても晩酌を続けられるよう、つまみの皿の横に懐中電灯を用意する。テレビではしきりに「少しでも命の助かる可能性が高い行動をとるようにしてください」と繰り返すのを無視しての狼藉である。少しでも命が助かる可能性を捨て、台風何するものぞ、来るなら来てみやがれと腹をくくる覚悟を潔しとするのである。

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台風19号は午後7時過ぎに伊豆半島を通過した模様。その間、いろんな人から電話なりメールなりをいただいた。ありがとう。中でもいちばん嬉しかったのは、やはり、孫の声。ママの携帯から「じいじ、大丈夫?」という安否を気遣う声が聞こえたときは本当に嬉しかった。小田原もそれどころじゃなかっただろうにね。

 

【今日の一枚】雨漏りのバケツ。

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4年前に雨漏りを確認して、瓦屋根工事を依頼したことがある。そのときは4日に渡って念入りに工事をしてもらった。雨漏りの原因は、台風などの横殴りの雨が降った際、屋根瓦の隙間から雨が染み込むものと思い、隙間を全部コンクリートパテで塗ったのだったが、工事後も一度だけど同じところから雨漏りがした。ということは、屋根瓦の隙間から雨が染み込んだという仮説は間違いだったということだが、では、雨漏りの原因が他のどこにあるか。それが判らないまま今日まで来ていた。

そこに今回の台風19号である。前回の台風15号では雨漏りはなかったが、今回はそれをはるかに上回る雨量だったことで雨漏りが発生した。

雨漏りがしたのは、前と同じ階段の照明のところ。照明を吊るしてある天井板に雨漏りのシミはなく、シーリングカバーの中のコードを伝って裸電球からポタポタ漏れ落ちていた。

気づいたのは、タイムラプス撮影をしようと階段を上ったときで、すぐに風呂場からバケツを持ってきて、雨漏りの真下に置いた。最初、ひと雫落ちるのに5秒ほどかかっていた間が1時間ごとに1秒縮まって、午後2時頃には間隔が約2秒になっていた。台風が伊豆半島に上陸した午後7時頃には雨水もバケツ4分の1ほど溜まっていた。結構溜まるものである。

それにしても、ぽとりぽとりと規則正しく音を刻む雨漏りに懐かしさを覚えるのは、生まれ育った青森の実家がそうだったからだろう。洗面器にソプラノの音を立てて落ちる雨漏りを懐かしく思い出しながら、バケツに落ちるテノールの音を楽しんでいた。

 

【書】「天」テン・あめ・あま・そら(No.266)

▼甲骨文

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▼金文

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人の頭の形。手足を広げた人を正面から見た形の大の上に大きな頭をつけた形である。人の体のいちばん上にある頭を意味する天を借りて、「そら」を天というようになった。天は神のいるところと考えられ、天を神聖であるとする考えは殷(いん)代にすでにあり、甲骨文では殷(自らを商と称した)は、その都を「天邑商(てんいふしやう=商の神聖な都という意味であろう)と称している。地のもとの字は墜(ち)で、天にいる神が陟(のぼ)り降りするときに使う神の梯(はしご)を使って降りたつところの意味である。(後略)<『常用字解』より>

甲骨文は、ただ仁王立ちで突っ立っているだけでは変化に乏しいと思い、防災頭巾をかぶった人がガニ股でけんけんぱをしているようなイメージで書いた。金文は、逆三角形のマッチョなボディをどう書くんだろうと悩み、骨格を書いたあとで、Vの字を書くように書き足した。頭部はじわっとにじませた。

 

【タイムラプス】10月12日(土)11:14〜13:52の台風の風雨。39秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2566328036758391?sfns=mo