野良猫の叱られ隠る花馬酔木（あ）

　テレビを見なくてもスマホの画面を見ない日はない。
　朝3時のアラームで目を覚ますと、枕元のスマホに手を伸ばして画面のスイッチを押して音を切る。寝床から起きて昨日のブログのアクセス数を見て一喜一憂する。
　台所に立って湯を沸かし、インスタントココアを淹れたカップに湯を注ぐ。それを6畳カウンターに持っていき、熱いココアを飲みながらスマホの未読メールに目を通す。
　ホットココアを飲み干したところでパソコンの前に座り、Evernoteにタイムラプスの時刻と再生時間を打ち込み、新型コロナ情報をYahoo!から拾って打ち写す。併せてPDF化して保存してある『常用字解』をiPadで読み、Zen Brush 3で書いた「書」に該当する説明を探す。その説明に特殊漢字があった場合は、スマホの「超漢字」に当たる。そこでもなければ改めてZen Brush 2で手書きする。
　そうこうしているうちにタイムラプスを撮影する時間がきて、スマホをデッキにセットする。スマホがデッキにある間は、6畳カウンターで髭を剃りながら「たて書きコラム」を読む。
　7時を知らせる防災無線のチャイムが鳴ると、デッキに上がってタイムラプスの撮影を終了する。それから動画に圧縮をかけて容量を減らし、撮影タイムを「メモ」に保存する。その後おもむろに朝食に取り掛かる。
　朝食の食器を洗ってトイレに籠もり、Evernoteで書いたブログの下書きをスマホの「はてな」にコピペする。それで「はてな」からアップロードし、顔を洗って出勤する。
　これが私の平日の朝の様子。どんだけスマホの世話になってるんだというくらい世話になっている。紛う方なきスマホ依存症です。
　スマホ依存症の昼編、夜編、休日編はまたいずれ。

【今日の一枚】庭のアシビ(馬酔木)。

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　別名アセビ・アセボ。
　馬酔木の名は、「馬」が葉を食べれば毒に当たり、酔うが如くにふらつくようになる「木」というところからついた名前であるとされる＜https://ja.wikipedia.org/wiki/アセビ＞
　『万葉集』に「磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに　大伯皇女(おおくのひめみこ)」(岩のほとりに生える馬酔木を手折ってあなたに見せたいのに、あなたがいるとは、もう誰も言ってくれないのね)がある。この歌は、弟の大津皇子(おおつのみこ)24歳が謀反の罪で処刑されたときに詠んだ歌とされる。

【書】「沈厚」ちんこう（No.615）

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　「落ち着いて物に動じない。沈着。」（『旺文社漢字典』第2版）
　「沈」の音符は冘(いん)。冘に枕(ちん＝まくら)・鴆(ちん、毒鳥)の音がある。甲骨文字は水の中に牛や羊をかいた象形の字。洪水などのとき、牛や羊を犠牲(いけにえ)として川に沈めて祭るという意味である。→白川静『常用字解』
　「厚」は、厂(かん)と㫗(こう)とを組み合わせた形。厂は祖先の霊を祭る廟(みたまや)の屋根の形。㫗は儀礼のときに使用する鬯酒(ちょうしゅ＝香り酒)を捧げる形で、お供えを意味する字である。それで厚は廟の中でお供えを供えて、手厚く祖先の霊を祭ることをいう。→同