予約日のメモは歯形や春の風（あ）

　タイムラプスを撮ろうとデッキに出ると、午前6時では真っ暗だった空が、今はコンセントの差し込み穴が見えるくらい白むようになってきた。
　庭の白梅もほぼ咲きそろったし、孫娘の植えたチューリップも一斉に芽吹き出した。
　♪もうすぐ春ですね　ちょっと気取ってみませんか♪
　キャンディーズのヒット曲、「春一番」を口ずさむ。「春一番」は45年前に発売された。えっ、あれからもう45年も経つの？　光陰矢の如し。月日の経つのは早いねえ。
　♪泣いてばかりいたって　幸せは来ないから♪
　そう、重いコートを脱いで、どこぞへ出かけたいのはやまやまだけど、緊急事態宣言の最中(さなか)では、そんな気軽にもいかないねえ。

【今日の一枚】予約を入れた歯医者。

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　地元の歯医者のクチコミをチェックして、とれた詰めものを処置してくれる歯医者をここに決めた。カブを走らせれば5分くらいで着くところにある。
　これまで歯医者は30年以上付き合いのある茅ヶ崎の歯医者に通っていたが、今日予約を入れた歯医者の感じがよければ、これからは治療をここにお願いしようと思っている。

　これで、茅ヶ崎まで出かけていく用がなくなった。いつかこういう日の来ることは覚悟していたが、まさか、新型コロナによる自粛でその日が来るとは思ってもみなかった。

【書】「耳順」じじゅん（No.598）

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　「①人の言うことが、なんでもすぐ理解でき、また、すなおに受け入れられること。②転じて、六十歳をいう。」（『旺文社漢字典』第2版）
　「耳」は、耳の形。[説文]に「聽(き)くことを主(つかさど)るものなり」という。聽(聴)は耳と目と心とを要素とする字で、耳と目が人の感覚のうちで最も重要なものである。→白川静『常用字解』
　「順」の音符は川(せん)。川に馴(じゅん＝なれる)の音がある。金文に「順子」という語があり、その字は渉と頁(けつ)とを組み合わせた字で、順子は孝子(親に孝行な子)の意味である。水ぎわで親を祭る儀礼があり、順はそれを示す字であろう。→同　

【ディジタル画】安野光雅（No.100）

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　手元に安野光雅著『絵のある人生—見る楽しみ、描く喜び—』(岩波新書)があって、朝読書の時間(15分)を利用して教室でちびちび読んでいる。私が絵を描くことをしていなければ決して手に取ることはなかっただろう。地元の書店のワゴンセール(1冊10円)でたまたま見つけた。
　画家の安野光雅さんが亡くなったのは去年(2020年)12/24。享年94は大往生。その名を幾度か耳に入れたことはあるが、作品を直接目にすることはなかった。
　今回改めてサイトに当たり、その数々の作品に引きつけられた。もっと早くに知っておくべき方だった。中学高校の多感な時代に知っていたら、その後の人生が変わっていたかもしれない。