湯屋の帰り、米店に寄る。弁当が売り切れていたので、晩酌の惣菜だけ買う。
レジでおばちゃんに(レジは午後6時にご主人とおばちゃんが交代する)、「けの汁」の話をした。
「けの汁」とは私の故郷の津軽料理で、毎年暮に作り、正月の松の内はずっとこれを食い続ける。ついてはこの店に、水煮の「フキ」「ワラビ」「ゼンマイ」は置いてないかと訊いてみた。去年も作ったが、去年はここの米店以外の店で具材を調達した。ここにまとまって置いてあるなら、まごころ市場や他の店を覗かなくても済むと思ったが、「うちでは扱ってないですねえ」とのことだった。しょうがねえ、去年のようにあちこちの店を当たってみるか。
おばちゃんとそんな話をしていて、私が青森出身だと言ったら、「あら、そうなの? あたし、高校の修学旅行で青森に行ったのよ。青森のどこ?」というから、八甲田山からズドンと陸奥湾に落っこちたところにある鄙びた漁村だと言ったら、うまく伝わらなかったようで、どこだろうというふうに首を傾げていた。
それにしても青森の修学旅行とは珍しい。見る場所なんてなかろうに。どこを見て回ったんだろう。私とほぼ同じ歳格好と読んで、夜行列車で行ったんですか? と訊いたら、「いえ、こっちを昼に発って、その日のうちに宿に着きましたよ」。??? 当時は新幹線などなかったろうに。何を使って青森まで行ったんだろう。修学旅行の団体さんだったら、宿は浅虫温泉あたりですかと改めて訊いたら、泊まった場所は覚えていなかった。う〜ん、どこに泊まったんだろう。
後から入ってきたお客さんがレジに立ったので、話はそれで途切れた。ほんと、青森のどこを見て回ったんだろう。
【今日の一枚】ゲッケイジュ(月桂樹)の実。
月桂樹は雌雄あるそうで、そんなことも知らずに、カミさんがカレーやミートソースを作るときに香りづけで入れるローリエが採れたらよかろうと裏庭に二本植えた。
植えたのは7年前。駅近くのホームセンターで二本買ったが、雌雄なんてこれっぽっちも考えなかった。ただ、北隣の寝室との目隠しになればと思って、窓のサイズに合わせて二本にしただけ。でも、実がついたということは、これは雌木ということになるか。サイトには月桂樹の実は青黒いとあるが、こいつもこれからそういう色になっていくんだろうか。
【書】「更鼓」こうこ(No.541)
「夜、時刻を知らせるために打つ太鼓。」(『旺文社漢字典』第2版)
「更」は、もとの字は〓1(こう)に作り、丙と攴(ぼく)とを組み合わせた形。丙は武器などの器物を置く台座の形。矞(いつ=ただす)は台座の上に矛(ほこ)を、商は大きな辛(はり)を立てている形である。更の金文の字形は、二つ重ねた丙を下から殴(う)つ形で、これによってその器の機能(働き)が更改され(改められ)、継続されることを意味するのであろう。それで更は「かえる、あらためる」の意味となり、「さら、さらに」とは継続することをいう。
「鼓」は、もとの字は〓2(こ)に作り、壴(こ)と攴(ぼく)とを組み合わせた形。〓2は鼓の形。攴には打つの意味がある。鼓は鼓を打つ形で、「つづみをうつ、うつ、つづみ」の意味となる。→同
〓1↓
〓2↓
【絵日記】凩の闇をまにまに荒れくるふ(No.151)
湯屋へ出かける前に、俳句をチャチャっと作り、絵もチャチャっと描いた。
「絵日記」なのか何なのかよく判らない。新たに「墨絵日記」という項目をたてることも考えたが、それでなくてもごちゃごちゃなのに、これ以上しっちゃかめっちゃかになれば収拾がつかなくなると思ってやめた。
でも、俳句と墨絵のコラボをずっとやってみたかったんだよね。「Zen Brush 3」の登場で、ディジタルでもそれが表現できるようになった。
未明に吹き荒れた強風は、時期的には「凩」ではないのかもしれないが、冬が本格的に始まるいう意味をこめて「凩」とした。
今週は強い寒気団が日本列島を覆うという。今ごろ青森は猛吹雪だろうと思いながら、築44年のぼろ家がミシミシ軋む音をまんじりともせず聞いていた。
【タイムラプス】12月14日(月)5:59〜7:13の伊豆長岡の空。36秒。
https://www.facebook.com/1298610339/posts/10224915771223722/?d=n
【新型コロナ】12/14(月)10:00現在(Yahoo!より)
現在感染者数→27,757(前日比+1,073)
新規感染者数→2,388(前日比−651)
死亡者数→2,581(前日比+20)