朝日新聞「apital」ディジタル版「『健康』は宗教 コロナ禍で加速、国が強制する危うさ」(10/11)を面白く読んだ。この記事は有料だが、私は朝日新聞ディジタル版の有料会員に登録しているので読める。
もともと「天声人語」を読みたくて有料会員になったが、他にも社説や「折々のことば」も読めるので重宝だ。今ではそれらを読むことが日課になっている。
読むのは大抵仕事から帰って湯屋へ行くまでの間。毎日新聞の「余禄」と社説もそのとき一緒に読む。毎日新聞は有料会員ではないが、3本まで無料で記事が読めるので、ちょうど「余禄」と2本の社説がタダで読める按配だ。朝日新聞も、これくらい太っ腹であるといいが。
さて、「apital」の記事だが、医師・大脇幸志郎さん(36)は、この中で、「甘い物や酒を我慢するなど人生の楽しみを犠牲にしてまで、健康である必要はない」という。さらに、「糖尿病患者は『食べ物に気をつけるように』と言われますが、その人にとっては、非常につらい選択かもしれない。生活をつまらなくしてまで、健康第一の生き方でいいのでしょうか」とも言う。
これは我が意を得たり。日頃自分が思っていることを、よくぞ代弁してくれた。
私は糖尿病を患っていて、病院に行くと「食べ物に気をつけるように」主治医にも看護師にも言われる。だけど、記事のように、「非常につらい選択かも」とは思わない。大体、主治医や看護師に食事のことを言われても、その言いつけを守る気がないから、食事制限なんかしたことがない。食いたいものがあればラーメンだってカレーライスだってカツ丼だってガツガツ食う。酒だってガバガバ煽る。それでなんともないんだから、これまでの方法でよかろうと自分では思っている。でも、処方された薬だけは、言いつけどおり飲むけどね。
そんなやり方で、あとどれだけ生きられるか判らないが、今更やり方を変える気はない。変えても変えなくても同じなら、変えないで行けるところまで行こう。そういうふうに思っている。とことん自分に都合のいいように考えるのが私の悪い癖だ。
子どもたちも一端の大人になって自立しているし、一応親としての役目は終わった。あとはカミさんのご機嫌を伺いながら余生を送る手筈だが、そのカミさんが依然として伊豆に来る気がないのだから、それをいいことに私は私で伊豆で好き勝手に羽を伸ばしている。
伊豆は私のライフスタイルに合っているんだろうな。伊豆で暮らしたらもう都会暮らしには戻れない。見渡せば山があり川があり海があり温泉があり湧水がある。こんな伊豆の毎日が楽しくて仕方がない。そして、毎日を楽しく過ごすことが何よりの健康法だと私は思っているのである。
【今日の一枚】石段の落ち葉。
落ち葉は主に、道路向かいの桜と真上のサルスベリ(百日紅)。そのうちこれにムクゲ(木槿)が加わる。庭の奥は柿とビワ(琵琶)とキョウチクトウ(夾竹桃)の落ち葉が散らかっている。すべて台風一過のあとの光景。はい、土日に落ち葉掃きをします。
【書】「耳食」じしょく(No.482)
「聞いただけで物の味を判断すること。転じて、他人の説を聞いて、すぐそのまま信用すること。」(『旺文社漢字典』第2版)
「耳」は象形文字。見たまんま。実は「食」も象形文字。食器として使用される𣪘(き)の形。皀(きゅう)がその器の形で、その器の上に蓋(ふた)をすると食の形となる。→白川静『常用字解』
「耳食」の用例を知りたくて、『大辞泉』にも当たったが、用例は載っていなかった。でも、ちょっと使ってみたい。
【タイムラプス】10月14日(水)5:17〜7:13の伊豆長岡の空。28秒。
https://twitter.com/aisakajiro/status/1316506135331921920?s=21